幻のクリベージュ反応
ケルヴランは、元素転換反応には核融合に相当するフリタージュと核分裂に相当するクリベージュが存在すると主張していた。このフリタージュは原子核レベルにおける酸化反応であり、クリベージュは還元反応とされている。
これらの反応は核子クラスターに相当する原子の結合と分裂によるものとされているが、ヴィソツキー博士の研究ではフリタージュ反応しか注目されておらず、クリベージュ反応は検出されていない。
『生体系における同位体の元素転換と核融合』の中で、ドクターはケルヴランの研究を批判しており、エネルギー収支の観点からクリベージュ反応は生じえないと述べている。しかしドクターも元素転換反応の作用メカニズムを解明しているわけでない。したがってケルヴランの研究に対するドクターの批判には全く根拠がないのである。
5月のフリタージュ会議でも、ある参加者の方から核分裂に相当する元素転換反応は存在しないのかという質問を頂いたが、『フリタージュの真実』に収録されているP・バランジェの実験はクリベージュ反応の実在を示唆するものと言えるし、また『地質学における微量エネルギー元素転換』に掲載されているパイロープの高圧プレス実験もクリベージュ反応の実験的証拠を示している。ドクターの研究にクリベージュが出てこないのは、そんな反応は生じえないという先入観をもっているからであり、もしかすると見逃されている可能性は十分にあるだろう。
生体組織が生存のためにフリタージュ反応を生じる能力をもっているなら、その必要性に応じてクリベージュ反応を引き起こすこともできると考えるほうが自然である。私たちはもう少し広い視点で元素転換反応の可能性を追究するべきではないだろうか。
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