未来というブラックホール
2023年もあとわずかだが、今年は『生物学的元素転換』の新版を制作したことが一つの大きな成果と言えるかもしれない。思えばこの原書も半世紀以上前のものなので、元素の表記方法なども現代とは異なっている。そのような細部にわたってアップグレードできたことは、完成度が高まったことを実感できる仕上がりになっていると思う。
今年もフリタージュ・ブックスの注文を多方面から頂いたが、その約88%は『生物学的元素転換』である。これはこれでありがたいことだが、逆にいえば21世紀になっても世俗の人々の90%はいまだにケルヴランレベルと言えるだろう。つまり『生物学的元素転換』だけを読んで、全てをわかったつもりになっているのである。
おそらくこの研究領域に重要性を感じている私やドクターは、目先の損得で右往左往している世俗の人々から見ると、異端思想をもつ理解不能な人間なのかもしれない。
しかしいつまでもケルヴランレベルやそれ以下の人たちを相手にしているわけにもいかない。来たるべき年はフリタージュの世界観を未来というブラックホールの中心に提示したいと考えている。
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