異次元の扉
インプラント実験が公表された2020年には、別の論文の中できわめて興味深い実験が提示されている。それは電磁波によるフリタージュ反応を示唆する内容である。
具体的には嫌気性微生物の共生組織にある種の電磁波を照射したところ、ストロンチウムとカリウムの転換反応が促進されたと記されている。
この電磁波の詳細は不明だが、X線バブルキャビテーションの研究から派生したものであり、分子構造の中に衝撃波を生じることによって人工的にCCSを生じさせるものらしい。
これまでにこのような研究は存在しないので、どのように評価すべきか迷うところだが、ドクターはこの衝撃波によってチタンのコールドフュージョンの実験も行なっている。しかし金属と生物組織では電磁波の吸収作用も異なるので、実際にCCSが実現されたかどうかは不透明である。
もし電磁波によって元素転換反応が促進されたのであれば、それはフリタージュ研究における新たな知見ともいえるが、それと同時に様々な疑問が生じることも事実である。
ある特定の電磁波がフリタージュ反応を誘導するトリガーになるなら、その作用メカニズムはどのようなものなのだろう?それは放射能のホルミシス効果のようなものなのだろうか?あるいは特定の遺伝子の発現を促すシグナルなのだろうか?
この研究自体は大きな意味をもつものだが、そこには異次元の扉の奥にある深い闇が広がっているのである。
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