未知の鉱脈
ドクターの最初の論文は1996年1月に公表されているが、その研究に関するロシア連邦特許もほぼ同時期に取得されている。この世界初のフリタージュ研究に関する特許は1995年1月18日に出願され、1996年1月10日に公開されている。つまりドクターは、それ以前に最初の論文に関する研究と特許申請の準備を同時に進めていたことになる。
この特許資料にはN・G・バソフやV・A・ツァレフの研究が引用されているが、それとは別に元素転換反応の実験がいくつか例示されている。しかしそれらはドクターのこれまでの論文には収録されていない。
これに関する詳細は不明だが、おそらくメスバウアー実験につながる予備的な研究だったのかもしれない。ドクターは放射能耐性菌などの情報は知っていたが、実際にフリタージュ反応を検出する実験プロトコルをどのように策定するのかは明確ではなかったようである。そこでガマレヤ研究所のサモイレンコ博士の指導に基づいていくつかの予備的な実験を行なったらしい。
そのプロセスでいくつかのフリタージュ反応が確認されたが、正式な論文として公表するまでには至らなかったのかもしれない。この特許にはフリタージュ研究の知られざる鉱脈が眠っているようである。
| 固定リンク
コメント