幻の遺産
シルビアが送付してきた特許の精査を進めているが、その導入部はかなり長く、しかもあまり正確ではないドイツ語のため翻訳作業は難航している。おそらくロシア語の原文を機械翻訳している印象である。
フリタージュ研究に関してドクターはこれまでに二つの特許を取得している。一つはドクターの著作に収録されている1996年のパテントであり、もう一つは2015年に取得された国際特許である。これらはいずれもロシア語で難解な内容だが、1996年の特許は生物学的元素転換をコールド・フュージョンの見地からとらえており、放射線物理学者としてのスタンスが示されている。また2015年の特許は放射性溶液の浄化処理をテーマにしており、今回の特許と符合する内容といえるだろう。
現在、これら三つの特許の相互関係を明確にして一つの資料としてまとめることを構想している。それぞれの特許の内容も重要ではあるが、そこにはこれまでのフリタージュ研究の進展が反映されている。またオメガ計画などの他の放射性廃棄物の処理計画などとの比較考察を行なうことも興味深いかもしれない。
すでに破綻している核燃料サイクルに固執する日本政府は私たちのプランを一顧だにしないかもしれないが、これらの特許技術は来たるべき未来を担う世代に対する知られざる遺産となるだろう。
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