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2019/04/12

水脈の行方

昨年の夏というと地元の水害が思い出されるが、奇しくも私はL・ポーリングの論文「水の構造」を翻訳していた。

ヴィソツキー博士はMRETウォーターの分子構造についてポーリングのクラスレート・モデルに適合するものと述べている。これについては物理的パラメーターに基づく間接的な証拠は提示されているが、動径分布関数のような直接的な証拠は示されていない。

ドクターの著作『活性水の生物物理学概論』にはX線回折法による動径分布関数について記述されているので、もしかするとMRETウォーターの動径分布関数も測定しているかもしれないと考えて問い合わせてみたが、残念ながらドクターはそのような分析は行なっていないとのことだった。

私はMRETウォーターの動径分布関数の測定データを導き出せば強力なエビデンスになるだろうと伝えたが、ドクターにその気はないようである。人間、年をとると他人の意見を聞かなくなるようだが、最近のドクターの頑迷さは目に余るものがある。クラスレートに関しては地元の岡山大学にも研究者がいるので、そこの准教授に論文を送ってもらったことがあったが、結局MRETウォーターの共同研究には至らなかった。

失意の中、私は一人でMRETウォーターの基礎的な検証を進めることにした。そこでまずポーリングのクラスレート・モデルの論点を再確認することにしたのである。ノーベル賞受賞者のポーリングの論文ならもしかすると誰かが翻訳しているかもしれないが、私は他人の色のついた翻訳を読むのは好きではない。

優れた科学者の重要な論文は原書で読むことが理想である。特に現代ではネットで寄せ集めた情報で空事をほざく連中が多すぎる。ネットで情報を検索することは悪いことではないが、一次資料まで遡って必ず正確性を確認する必要がある。「どうせばれないだろう」とサイトの情報をそのまま無断盗用している人間が多いようだが、少し調べればどこから盗用したのかわかる人間にはわかるのである。

話が多分にそれたようだが、ポーリングの論文を翻訳して気づいたことがある。それはドクターの理論には大きな盲点が存在するということである。そしてそこから私はMRETウォーターの新しいモデル、<CIG理論>を構築することになったのである。

 

 

 

 

 

 

 

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