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2019/02/27

鬼は内にあり

2月3日、NUMO(原子力発電環境整備機構)による「科学的特性マップに関する対話型説明会」が倉敷市の芸文館で開催された。倉敷芸文館は図書館やギャラリーに立ち寄る際に利用する私の庭である。地下駐車場に車を停めて会場に向かい、受付でスマホの予約画面を見せると「電力関係の方ではないですね?」と職員が確認してきた。

NUMOの説明会については以前に参加者に謝礼を渡したという疑惑が報じられている。それ以降あまり報道されなくなったのはメディアの自主規制なのか、それとも何か大きな力が働いたのだろうか?

会場の参加者は報道関係者を除くと10名ほどだった。会場内での撮影や録音は禁じられていたので休憩時間に会場の外で写真を撮った。
説明会の前に職員に勧められて地層埋設処分に関するVR動画を見た。それはNUMOのオリジナルではなく、同じく地層処分を進めているスイスのプロモーションビデオだった。

説明会自体はパワーポイントによる使用済み核燃料のリサイクルや処分場の具体的な立地イメージなどの解説が主な内容だった。すでにフィンランドやスウェーデンでは最終処分場が選定されており、地層処分はグローバルスタンダードであることが強調されていた。

その後、参加者とのディスカッションが行なわれたが、日本学術会議の提言の解釈などを巡って議論は紛糾した。フィンランドではすでに処分場の建設が進められているが、それは結晶片岩を主成分とするバルト楯状地が地質学的に安定しているからであり、北海道から九州まで至る所で地震が生じる日本列島の地盤とは大きく異なっている。またそれ以外の国々は日本と同様に処分場も決まっておらず、とてもグローバルスタンダードとはいえない現況である。

ドクターの研究も福島の汚染水の処理には応用可能だが、高レベルの核廃棄物の処理については未知数である。『未来のフリタージュ』に収録されているS・フェイレ博士の研究はその意味で再評価されてよいと思われる。

折しもこの日は節分だった。「鬼は外、福は内」という言葉は安寧を願うものかもしれないが、魂という文字に鬼が含まれていることを忘れてはならない。しかり、鬼は常に内に在るものである。

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2019/02/14

MRETアイスとMRETスチーム

Imgp5102先日家電量販店に行ったときに、たまたま見つけた加湿器を購入した。

その時にはあまり気に留めなかったが、加湿器には加熱蒸散式のものと超音波式のものがあるらしい。加熱蒸散式はヒーターで水を加熱して蒸気を発生させるので、少し時間はかかるが暖かいスチームが発生する。超音波式は超音波によって霧状のミストを発生させる方式で、速効性はあるが蒸気が冷たいところが難点である。

購入した加湿器は超音波式でたしかに冷たいミストが生じるが、自宅の電気ヒーターには加湿機能があるので、補完的な形で使用している。当然給水するのはMRETウォーターである。

MRETウォーターは静菌作用があるので超音波式の加湿器には最適だと思うが、クラスレート構造が超音波によってどの程度影響を受けるのかは未知数である。もっとも加熱蒸散式の場合は緩和作用によってクラスレートが分解されるというのがドクターの見解になるだろう。

しかし最近になっていろいろと調べてみると、MRETウォーターを加熱した場合も、ある程度活性効果は持続するのではないかと私は考えている。たとえばMRETウォーターで洗濯したことがある人はわかると思うが、普通の水で洗濯したときよりも乾燥が速くなることが感じられる。これは何を意味しているのだろう?

ドクターはMRETウォーターに関する様々な分析を行なっているが、MRETウォーターの水蒸気や氷に関するデータは含まれておらず、液体に関する研究しか行なわれていないのである。つまりMRETアイスやMRETスチーム(ミスト)に関する分析は誰も行なっていないということになる。

おそらくMRETスチームの場合、蒸気圧曲線や比熱容量、三重点などが普通の水とは若干異なっているのではないだろうか?それによって自然乾燥した場合にも異なる作用が生じている可能性が考えられる。

これまではドクターの研究に基づいてMRETウォーターの検証をめざしてきたが、たとえばMRETアイスを研究することによって人工的なメタン・ハイドレートなども生成することが可能になるかもしれない。そしてMRETアイスやMRETスチームの研究は、MRETウォーターのさらに深い理解にもつながる可能性を秘めているのである。

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2019/02/04

Artifact Gold

『インフィニット・エナジー』は常温核融合の専門誌として知られているが、その2018年11/12月号には「現代の錬金術」という記事が収録されている。

「TransmutationIE142.pdf」

この記事はコールド・フュージョンの研究者が一問一答形式で様々な質問に回答していく構成になっているが、ヴィソツキー博士もこれに参加しており、興味深いインタビューになっている。

その中のドクターの回答の一つに注目すべきコメントが記されている。驚いたことにドクターは元素転換反応による金の合成実験を行ない、実際に金の生成を観察したというのである。

ダイヤモンドの人工合成は1950年代に実現されており、最近では合成ダイヤモンドも市場に出回るようになっている。しかし金の人工合成はサイクロトロン等を使用すれば理論的には可能とされているが、実際にそれを実現したという話は聞いたことがない。ましてや金の人工合成を技術的に確立することは現代の科学技術でもまず不可能と考えられている。

私の知る限り、ドクターは著作の中で元素転換反応による金の合成について私見は述べているものの、その研究に関する論文を学会で公表したことはないはずである。そこでドクターに金の合成実験について尋ねたところ、予備的な実験だが金のスペクトルを検出したことは確かなようである。しかしドクターはこの実験の詳細について公表するつもりはないという。

この金の合成実験が真実なら、それはフリタージュ研究において非常に重要な研究成果であり、新たな人類の英知ともいえる発見だが、ドクターがその公表をためらう理由も理解できる。もしドクターが元素転換反応による金の人工合成に成功したことを公表すれば、科学界から好奇と疑惑の目を向けられることは必至である。また金はドルとともに通貨経済の基軸になっていることから国家権益に影響を及ぼすことも想定されるだろう。最悪のシナリオとしてドクター自身に何らかの危険が及ぶ可能性も否定はできない。

おそらくドクターは全てをわかっていて何も語らないことを選択しようとしているのだろう。そしてそれがドクターの選択であるならしかるべく尊重したいと思う。欲にまみれた亡者たちに悪用されるぐらいなら、この大いなる英知を封印するほうが賢明な選択といえるかもしれない。かの時代がそうであったように。

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