フリタージュの反応環境
ヴィソツキー博士は20年以上にわたって生物学的元素転換の研究を行ない、様々な成果を上げてきた。その研究活動に対して私はリスペクトしているし、だからこそ15年も交流を続けている。しかしこれまでに検討してきたように、常温核融合とフリタージュは理論的にも実験的にも共通点がなく、CCSで元素転換反応を説明することはほぼ不可能である。
たとえばその反応環境を比較しても、コールドフュージョンはニッケルやパラジウムなどの重い元素による固体結晶がメインになるが、元素転換反応は様々な軽い元素がイオン化している細胞が中心的なステージである。ドクターの実験ではメタン菌によってセシウムと水素が融合してバリウムが生成されることが示されているが、この反応をCCSで説明しようとすると様々な疑問点が出てくるのである。
原核細胞と真核細胞には構造的な相違点があるが、細胞内外にはナトリウムイオンやカリウムイオン、燐酸イオンなど様々な元素が存在している。その中でなぜセシウムと水素だけにCCSが生じるのだろうか?もしそれがディスクリート・ブリーザーによって誘導されるなら、セシウムとナトリウムが融合したり、カリウムと酸素など様々な元素転換反応が無作為に生じるはずである。
逆にセシウムと水素だけに元素転換反応が生じるということは、そこには生体組織特有の選択性と特異性を実現するシステムがあるとしか考えられない。フリタージュ反応のメカニズムはCCSの裏側に潜むこの選択性と特異性によって実現されているのである。
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