ラーセンの論点
L・ラーセンのレポートはいわゆる研究論文の記述形式ではなく、詳細な内容について不明確な部分も少なくない。その文脈の中で彼がメスバウアー実験について言及している部分を以下に引用してみることにしよう。
「酵素の活性部位や細胞の膜組織は生物学的元素転換の発生が予想される場所である。このような場所で元素転換反応が生じるという可能性は生物物理学的プロセスに関する現在の私たちの知識とどのように関連しているのだろうか?」
「生物学的元素転換の理論的なエネルギーとしては、1個の陽子から1個のULM中性子を生じるために260万個のATP分子に相当するエネルギーが必要とされる。」
「インターネットで私が見つけた概算では、大腸菌の1個の細胞は1時間にATP分子を0.8-4.0×10^10個も生産し続けることができるということである。ULM中性子の製造コストはバクテリアにとってかなり高額なものになるが、その結果が成長のために重要なものであれば非効率とは言えないかもしれない。」
「もし読者がヴィソツキーとコルニロバの初期の研究を調べたなら、数種類のバクテリアが鉄を利用できない培養基において、マンガン55から鉄56,57を以下のようなプロセスで合成していると考えられる実験的証拠を見出すだろう。」
このように述べて、ラーセンは次のような反応プロセスを提示している。
(1)Mn55+n→Mn56 (半減期2.6時間の放射性同位体)
(2)Mn56→Fe56+ニュートリノ (ベータ壊変)
(3)Fe56+n→Fe57
このような反応形式で鉄57が形成されたと彼は主張しているが、読者の方々はどう思われるだろうか?
いま一度、ドクターの著作に目を通して、ラーセンの論点を検討して頂きたい。
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