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2018/03/30

原宿から横浜へ

2月16日、この日の早朝にホテルをチェックアウトした私たちは新宿駅に向かった。しかしコインロッカーはどこにも空きがなかった。しばらく迷ったあげく、とりあえず原宿まで行ってから荷物を預けることにしようと考えた。

原宿駅に着いても荷物を預ける所がよくわからず、ビルの警備員に教えてもらったインフォメーションセンターで聞くと、そこで荷物を預かってもらえるという。そこで手続きをしているとドクターは受付の女の子とロシア語で話をしていた。彼女はロシアからの留学生だったようである。

原宿には三年前に来たことがあるが、ドクターは初めてだという。そこで私たちは明治神宮に向かった。平日にも関わらず多くの参拝者が訪れていた。

私は人間を祀った神社は個人的には好きではない。人間の世界で高い地位にあったり、名を成した人物なら神仏になれるのか、すこぶる疑問である。逆に言えば、人間にとって神仏とはそのような存在でしかないということでもある。
私はドクターにお賽銭を渡し、何も祈ることなく手を合わせた。

明治神宮に参拝したあと神宮橋で人形のパントマイムを見物して、私たちは竹下通りに向かった。以前に訪れたときには姪っ子たちの買い物に付き合わされて辟易したが、明治神宮とは好対照のスポットである。

ドクターは大学の教授だが、意外とこういう賑やかな場所が好きである。ヒッピーカルチャーだと言っていたが、テンションは高かった。私一人なら絶対訪れなかっただろう。

竹下通りを一周した後に荷物を受け取り、原宿から品川に移動して新幹線で横浜に向かった。新横浜駅に着くとホテルにチェックインして、弟に到着のメールを送った。

新横浜駅で弟と合流すると三人でみなとみらいに向かい、ランドマークタワーに行った。以前に訪れたときは夜だったので夜景が見えていたが、今回は昼だったのでこういう風景だったのかと思った。
ドクターはスカイツリーのときのようにパンフレットを見ながら成田空港や羽田空港などの方向を確認していた。

ランドマークタワーの後には赤レンガ倉庫まで歩いていき、3Fのカフェでしばらく寛いだ。その後、帰り道にドクターは橋の上からランドマークタワーを撮影していたが、弟は撮影ポイントを考えてルートを選択したという。このあたりは私も及ばない所である。

横浜観光を終えると弟と駅で別れてホテルに戻った。明日はいよいよ第3回フリタージュ会議である。

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2018/03/23

職人の流儀

2月15日、この日は11時からホテルのレストランで七沢研究所との会合が行なわれた。しかし会議の内容は難しい展開になった。たとえて言うなら、前に進む気持ちはあるのになかなかタイミングの合わない二人三脚のようなかんじである。

今回ドクターは要請どおり、初期の研究に関するレポートを提示してくれたので、事前協議に基づいて私も効率的な研究開発の方法を提案したのだが、ドクターはあまり納得していない様子だった。議論は平行線をたどり、当面はドクターのやり方を尊重した上で継続協議という形になった。

会合の後にしばらく考えたのだが、ドクターは半世紀近く研究者としてキャリアを積んでおり、研究のスタイルが確立している。いわば伝統工芸の職人のようなものである。まして研究開発は先の見えない特殊な仕事である。いくらビジネスライクに事を進めようとしても、納得のできない仕事はしたくないということなのだろう。

私もフリタージュ職人なので、その点については同意できる。ドクターとは長い付き合いなのにそういう部分に対して配慮が足りなかったかなと少し反省した。

Dsc_0003夕食は先日と同じ和食店に赴き、昨日とは異なるメニューを注文した。明日は新宿から横浜への移動だけなので、新宿御苑でも行こうかと考えていたら、ドクターは代々木公園に行こうという。代々木公園といわれてもピンとこなかったが、明治神宮界隈のことらしい。ドクターは新宿駅に荷物を預けて歩いていこうというので、時間もあるしそれも良いかもしれないと考えた。夕食の帰りには新宿駅前のイルミネーションを撮影してホテルに戻った。

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2018/03/16

新宿のプロムナード

2月14日の朝、ローズガーデンをチェックアウトしてヒルトンホテルに向かうと、ドクターと七沢研究所のスタッフと合流した。

ドクターのチェックアウト後に2Fのラウンジで事前協議を行ない、その後七沢研究所に向かうものと思っていると、業務多忙のためこのまま新宿に留まるという。

私たちはタクシーで新宿駅前のホテルセンチュリーに移動してチェックインした。七沢研究所のスタッフはここで別の仕事に移り、明日このホテルでミーティングを行なうことになった。

ドクターは奥さんの白内障の薬を買いたいというので、ホテルの近くのドラッグストアに一緒に行き、店員に尋ねてみたが、病院の処方せんがないと購入できないという。何とかしてあげたかったが、こればかりはどうしようもなかった。

Dsc_0001

新宿駅は通過点としてはよく通るのだが、街中に出るのは30年ぶりかもしれない。私は夕食の場所を探してホテルの周辺を歩いてみたが、なかなか良さそうな店が見つからない。少し裏通りまで足を伸ばしてようやく和食店を見つけたので、6時過ぎにドクターとその店で夕食を取った。帰り際に歩いたホテル前のプロムナードはイルミネーションで輝いていた。

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2018/03/09

不在の地平

2月13日、この日は朝からANPB-2018が開催されていたが、私は10時半頃に会場に赴いた。ドクターから送られていたプログラムを見ても、私たちにはあまり関係のない内容に思われたからである。

私が着いた頃はちょうどコーヒーブレークの時間で、ドクターは一人の日本人と話をしていた。その方は帝京大学の教授だったが、ドクターの研究を熱心に聞いていたのでフリタージュ会議の案内を渡しておいた。この教授は福島の除染に関する研究もされているらしく、昼食のときにも私たちと同席してドクターと話をしていた。

ANPB-2018の会議の内容は、世界各国の原子力業界の現状報告という部分もあったが、第4世代の核反応炉の紹介や原子力企業の事業展開というものがほとんどで、私たちにはほとんど関連性のない話題ばかりだった。

私はなぜこの会議に招待されたのかをドクターに尋ねたが、理由はわからないという。おそらくこの会議の主催者はチェルノブイリのあるウクライナからの参加者を探したが、ウクライナの原子力事業者と接点がなかったので、学界のコネクションを通じてドクターを招待したのではないだろうか。

私は2時半ごろから始まったドクターの講演を動画撮影すると、いったんホテルに戻るとドクターに伝えてローズガーデンで休息をとった。夕方の6時に再びヒルトンホテルを訪れると、ドクターと約束した場所には誰もいなかった。部屋を訪ねてノックしても応答はない。ホテルのスタッフに尋ねてみると、2Fのグリルにディナーの予約が入っているという。そこには会議に参加していたメンバーはいたが、ドクターの姿はなかった。

これでは仕方がないと思って帰ろうとすると、ちょうどドクターが現れた。私はこのディナーには参加できないと思ったので、明日の予定を伝えて再びローズガーデンに戻った。

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2018/03/04

レセプションパーティー

2月12日の昼にはパリ経由で来日するドクターを羽田空港に迎えに行った。羽田空港に行ったのは今回が初めてだったが、前回に比べると比較的スムーズにドクターと合流することができた。

私たちは再び新宿に戻り、高層ビルの写真などを撮りながらヒルトンホテルに向かった。
ドクターがチェックインした後、私はいったんローズガーデンに戻り、近くで夕食でも取ろうと夕方に再びヒルトンホテルに向かった。

ホテルの地下に何軒か和食店があることを確認してドクターの部屋を訪れると、3Fでレセプションパーティーがあるというので私も同行することになった。

Dsc_0006

レセプションパーティーでドクターと軽食を取っていると、クリスティーナ・ギレンという女性が話しかけてきた。クリスティーナはロイドレジスター・グループの主席コンサルタントであり、スエーデンの原子力事業の廃棄物処理にも携わっているそうである。
ドクターとしばらく話をしていたが、研究内容を理解したかどうかは不明である。

私はドクターの付き添いなので静かにパーティーの様子をうかがっていたが、エリック・セドラックというアメリカ人紳士が話しかけてきた。名刺を見ると国際弁護士らしい。なぜ国際弁護士がこんな学会に参加しているのか不思議だったが、原子力事業に関する法律は各国によって異なるようで、海外での事業展開についての案件をいくつも取り扱っているらしい。

こういう場では、ともすれば自分のことばかり話してしまう人がいるが、相手と共通する話題を見つけて共感性を高めることが重要である。私は弁護士の業務には詳しくないが、専門用語の翻訳は難しいでしょうと尋ねてみた。エリックは確かにそうだと笑ってくれた。

レセプションパーティーは2時間ほどで終わったが、原子力事業の関係者がほとんどでドクターのような研究者とは全く会わなかった。どうも私が最初に予想していたような学会とは異なる印象である。

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