国際フォーラムでの再会
5月26日、ホテルで朝食を済ませて9時半ごろに再び<IRAKA>に向かう。昨日歩きつかれたので、今日はバスを利用することにした。
観光客に混じってバスに乗り込むと実にスムーズに春日大社前まで到着した。天気は少し曇りがかっていて、湿度が高いことが肌で感じられる。
再び<IRAKA>に到着すると会議が開催されているらしい。受付嬢に声をかけ、ヴィソツキー博士に到着したことを伝えてほしいと依頼した。
ほどなくしてドクターが会場から出てきて、久しぶりの再開を果たした。会議は継続されていたが、ドクターは24日にプレゼンテーションを行なっていて、この日は他の研究者のプレゼンに参加している模様だった。
<IRAKA>のラウンジに移って近況を報告したあと、ドクターに『生体系における同位体の元素転換と核融合』の第2版と『未来のフリタージュ』を渡した。ドクターは興味深そうにそれを眺めたあと、ノートパソコンを取り出し、各研究のパワーポイントを見せてくれた。
ヴィソツキー博士は今回のX線レーザー国際会議に特別に招待されているインバイト・スピーカーである。それはX線バブル・キャビテーションという独自の研究技術で国際的に注目されているからである。X線バブル・キャビテーションについては前回のフリタージュ会議で少し触れたことはあるが、生物学的元素転換の研究とは関連性がないので、これまで取り上げてはいなかった。
会議が終了してランチタイムになると、ドクターは一緒に昼食をとろうといって受付嬢から堂々と二人分のお弁当をもらってきた。そこで前回の筑波の学会のときと同じように、学会に参加していないのに、ランチを取ることになった。食べる前にドクターはランチの写真を撮っていたが、奥さんにそれを送るとメニューの参考になるそうである。
昼食をとった後には、2Fに学会のポスタリゼーションがしてあるといい、付いていくとバブル・キャビテーションのポスターが貼られていた。ドクターは持ち帰るためにそれを外したのだが、サイズが大きすぎるので半分にカットしたいという。私はちょうどリュックの中にイバーソンのパールナイフを持っていたので、それをドクターに手渡した。ナイフでそれをカットしたドクターは会場に備えつけていたビニール製の傘袋でポスターを包んで、コンパクトになったと上機嫌だった。一体何がそんなに面白いのかよくわからないが、ありきたりのことを楽しむという才能はうらやましい限りである。
その後は会場周辺を少し散策したが、天井から垂れているチェーンを見てこれは何のためのものかと尋ねたので、これは雨どいの水滴を伝わせるものだと説明すると、実に面白いジャパン・テクノロジーだと感銘していた。
ドクターは午後の会議にも参加する予定なので、明日以降のスケジュールを打ち合わせて<IRAKA>を後にした。その後、私は春日大社と興福寺に立ち寄ったが、先日と同じくかなり足が痛かった。
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