惑星グリッドの真実
『未来のフリタージュ』が完成して、フリタージュ・ブックスは一つのシリーズとしても完成した印象を覚える。そこでこれからは少し異なるテーマを追究したいと考えている。それは1970年代にN・ゴンチャロフ、V・マカロフ、V・モロゾフの三人によって提唱された<地球結晶体>という作業仮説である。
この地球結晶体モデルはこれまで「ロシアン・グリッド」という通称で知られているが、現在ではそのモデルを改変した「惑星グリッド」という概念が一部で流布されているらしい。しかし、かつて三人のロシア人が提唱したロシアン・グリッドの本質については、全くといってよいほど知られていない。
この作業仮説は、ロシア語では"Икосаэдра-Додекаэдра система земля"と呼ばれており、その頭文字をとって"ИДСЗ"という名称が使われている。直訳すると「二十面体・十二面体の地球システム」という意味だが、名称としては長すぎるので、ここでは暫定的に「ゼムリア仮説」、あるいは「地球結晶体モデル」と呼ぶことにしたい。
惑星グリッドに関するあるサイトの記述によると、このゼムリア仮説はソビエト科学アカデミーの出版物の中で始めて紹介されたということだが、この情報はきわめて疑わしいものである。なぜならゴンチャロフは歴史研究者、マカロフはエンジニア、モロゾフは建築技師であり、彼らは科学アカデミーの人間ではないからである。ちなみにロシア科学アカデミーのサイトを少し調べてみたが、彼らの仮説に関する情報は全く得られなかった。
ゼムリア仮説を最初に提示した資料は、1973年に発行された「コムソモリスカヤ・プラウダ」という新聞記事である。これまでの情報では、この記事のタイトルは「地球は巨大な結晶か?」とされていたが、実際には"Какая же ты, Земля?"というタイトルであり、直訳すると「地球よ、お前は何者だ?」という意味である。しかもこの記事を書いたのは三人のロシア人ではなく、彼らを取材したN・ボドナルクという科学ジャーナリストである。
このゼムリア仮説は、あるいはフリタージュと関連しているという情報もあるので、今後調査を進めていきたいと考えている。
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