生体原子炉と細胞生理学
『地質学における微量エネルギー元素転換』をようやくリニューアルしたわけだが、『生体系における同位体の元素転換と核融合』も在庫が少なくなっている。このヴィソツキー博士の著作を翻訳するために私はロシア語と量子力学を独学せざるをえなかった。再版のためのオペにもかなりの時間と労力が必要になると思われるので、今後の状況を見たうえで検討したいと考えている。
この著作の中でドクターはフリタージュ反応を生じる「生体原子炉」を特定しているわけではないが、いくつかのヒントを示唆している。それは元素転換実験における各反応の転換効率である。
たとえば大腸菌のような特定の微生物は、温度やpHなどの培養条件によって細胞分裂の速度が変化することが知られている。またそれは培養基の成分や実験期間によっても変化するだろう。これらのファクターを考慮した上で実験終期の微生物の重量、細胞分裂の速度などを確定することができれば、それに対して転換反応で生成した元素がどれくらいのオーダーなのかを計算することは不可能ではないはずである。そうすれば微生物の細胞1個がどれくらいの期間でどれほどの転換反応を生じるのかを概算することもできるだろう。
細胞1個当たりの反応効率を確定することができれば、それが細胞内のどのような器官やメカニズムと関連づけられるのかをある程度絞りこむことができるのではないだろうか。
細胞の機能全般はすでに解明されていると思っている人もいるかもしれないが、小胞体やマイクロRNAに関する知見は最近になってようやく得られたばかりである。今後、意外な方面から「生体原子炉」の手がかりがつかめる可能性に期待したいものである。
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