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2012/01/27

新しいフリタージュ・ブックス

新作『生体系における同位体の元素転換と核融合』の最終オペがようやく完了し、制作段階に進めることができた。ちょうど制作見本が届いたところなので、その画像を掲載しておこう。

Jan26346 タイトルの下にはロシア語で原題を表記してある。その下の画像は第4章に収録されている質量スペクトルの写真を反転させたものである。原書の表紙はおそらくCGで作成したなかなか凝ったものだが、内容が複雑なため逆にシンプルにまとめたいと考えた次第である。

これまでのフリタージュ・ブックスはわりとブルー系が多かったので、今回の表紙のカラーは少し変えてミントを選んでみた。これはケルヴランとキエフ・グループの研究を区別する意味合いでもある。

本書は現代におけるフリタージュ研究の最高峰といえる内容だが、高度に専門的な研究書なので、今回の制作部数は限定30部である。本の形式はB5版・120ページで、頒布価格は9870円(税込)になる。

キエフ・グループの研究についてはこのブログでもこれまでに断片的な形で紹介してきたが、もしかすると本当の意味での理解を促すには至らなかった点もあったかもしれない。その意味では、今回の新作によって私たちは初めて彼らの研究を包括的に理解する機会を得ることになるともいえるだろう。

次回からは本書の概要について少し詳しい解説を行ない、その理解の糸口を示していきたいと考えている。

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2012/01/20

新作への道

新作のオペは現在も続いている。英文の翻訳ではわかりにくい部分はロシア語の原文を翻訳してチェックを行なっている。基本的にはロシア語の原文を優先すべきだが、中には日本語に直訳しにくい表現も含まれている。そのような場合には英語とロシア語の文意に基づいて適切な日本語の表現に整えなくてはならない。したがって新作の文章は英文を翻訳しただけのものとはかなり異なる表現になってきている。

そして私はヴィソツキー博士のパーソナリティーを知っている。ドクターが語る内容にできるだけふさわしいものに仕上げたいと考えている。彼らの研究内容に関心をもつ方の中には、その実験データだけ得られればいいと考える人もいるかもしれない。しかし私はこの研究テーマに対するドクターの科学者としての姿勢、そして生物の適応進化の観点から語り起こされる問題提起をその言葉から感じとって頂きたいと思っている。

この本の1ページ目のアブストラクトには「本書は原子核物理学、生物学、原子核工学、バイオ・テクノロジーの専門家を対象とするものである。」と記されている。つまりこの著作は理工系の専門書であり、一般の方にはかなり難解な内容といえるだろう。特に量子論が展開されている第5章や生化学に関する第6章は理解不可能かもしれない。その意味でこの本は、フリタージュ現象に対する全般的な解答を提示するというよりは、問題の再提起と研究アプローチの方法論的な確立を目指したものであり、私たちはそこに21世紀におけるフリタージュ研究の原点を目にすることになるだろう。

時間は限られているが、月末までにオペを完了させ、来月には本格的に制作を開始する予定である。

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2012/01/10

最後の闘い

年末年始にかけては完訳した新作のオペを行ない、ようやくプロトタイプが完成した。今後は全体をプリントアウトしたあと最終チェックを行ない、来月には制作を開始する予定である。

しかし連日の作業でかなり体調を崩してしまい、ここしばらく寝込んでしまった。いまも腎臓に痛みを感じている。体が思うようにならなくなったことを感じると、今回の本が最後かもしれないとも思う。

フリタージュ・ブックスの制作は5年10年かかるのが当たり前である。たかだか50ページの『MRETウォーター』でさえ5年余りかかっている。そう考えると次の5年後、10年後というのは想像できない。その意味では今回の制作は最後の闘いといえるかもしれない。

これまでの本もそうだが、フリタージュ・ブックスは原書よりも高い完成度を目ざして制作している。今回の新作に関していえば、MCTに関する論文を3本追加収録している。そして先日ヴィソツキー博士から許可を得られたので、彼らの特許資料も特別に収録する予定である。

このブログを読まれてきた方も含め、これまで多くの人々は彼らの研究をケルヴランの元素転換説の延長としてとらえてきたと思う。私自身もそのような関連性に基づいた解釈が理解しやすいと考えて、そのように解説してきた。だが、この新作にはそのような先入観や固定概念を捨てて向きあって頂きたい。

ヴィソツキー博士は本書の中で「核合成反応」という言葉を使っている。ロシア語でいえば「ヤデルニ・シンテーズ」だが、これは「核融合」とは似て非なる概念である。はたしてその言葉が本質的にどのような意味をもってくるのか、来たるべき新作に期待して頂ければ幸いである。

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