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2011/06/17

放射能浄化プロジェクト

東日本大震災、そして福島の原発事故から三か月がたった。この間に様々な動きがあり、いろんな人がいろんなことを提言してきたが、そろそろいいかげん聞き飽きたのは私だけではないだろう。誰が何をいっても事態は一向に進展せず、放射能汚染は終息する兆しを見せていない。

このまま20年、30年と子供たちは息苦しい生活を続けながら放射能を浴びるしかないのか。そして成長した彼らが家庭を築いたとき、生まれてくる子供は催奇形性障害を甘んじて受け入れるしかないのだろうか。

私はキエフ・グループの科学者とこれまで協議を続けてきた。無能な政府をはじめとして誰もどうすることのできないこの現実を少しでも何とかしたいと考えていた。

目に見えないほど小さな放射性ダストが広範囲に拡散しているこの状況を全体的に変えることは、おそらく困難だろう。だが、ホットスポットで汚染された農地の土壌や学校のグラウンド、プールの水を浄化することは可能なはずである。

それは汚染された土を取り除いてどこかに不法投棄することではない。そのような「臭いものに蓋をし、長いものに巻かれる」という日本人の卑屈な民族性が、原発行政を含めた今日の事態をまねいていることにそろそろ気づいても良いのではないだろうか。

協議の末、私が達した結論はヴィソツキー博士とタシレフ博士を日本に招聘し、彼らの特許技術であるMCTとRMMテクノロジーを複合的に導入するということである。

しかしMCTのような微生物組織を海外から輸入することは法的に厳しく規制されているので、国内の浄化処理会社の協力の下にMCTの培養プラントを構築し、これによって量産化されたMCTを使用して放射性ダストで汚染された土壌や水を浄化処理するシステムを建造するというプランである。

MCTは放射性核種を非常に効率的に吸着することができる。フランスのアレバ社が原発プラントに導入している浄化システムはゼオライト等のフィルターに吸着させる方法だが、放射性核種によっては一種類のフィルターで吸着できるものとそうでないものがある。これに対してMCTは様々な放射性核種に対応することができる。また培養環境の調整によってセシウム137をバリウムに転換させることも可能である。これによって半減期約30年のセシウムの放射能をおよそ100日で半減させることもできる。

彼らは必要であれば協力を惜しまないと言ってくれているが、問題は日本側の受け皿である。できれば原発被害を受けている福島県、あるいは首都圏近郊の浄化処理技術をもっている会社が彼らの特許技術を導入してくれるのが理想だが、プラント建造等のための初期投資も必要になるため、今のところそのような提携企業のめどは立っていない。

しかしこの技術を導入すれば各自治体から独占的に処理業務を受注することも可能になるだろう。そのようなメリットも含め、子供たちの未来のために、このプロジェクトの実現に協力してもらえる方は当方までご連絡をお願いしたい。

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2011/06/09

エディション・カラー

Jun09264 『生物学的元素転換』第9冊がようやく完成した。好みは分かれるだろうが、前回のラベンダーから今回はマリンブルーにカラーを変更してみた。表紙のモチーフは基本的に変更せず、今後はエディション・カラーを新しくしていきたいと考えている。今回は裏表紙にケルヴランの画像を入れてみた。あまりコントラストは出なかったが一つのアクセントととらえて頂きたい。

今回の制作にはあまり時間的な余裕はなかったが、それでもできるかぎり読みやすい形に改訂したつもりである。もともとケルヴランのフランス語自体くどい表現が多いのだが、それぞれの文脈における要点を踏まえた上で必要性の低い注釈を削っていったので、論点がすっきりと入ってくるようになった。

また前回もバランジェやヴォークランの画像を入れているが、今回はE・プァイファーの画像も加えてみた。内容の理解という点ではさほど意味はないが、やはり文章ばかり続くのも少し読み疲れがするものである。そういう意味では今後もイラスト等のビジュアル化は進めていきたいと考えている。

将来的に時間ができるようであれば、ケルヴランがこの著作の中に引用しているそれぞれの研究をさらに詳しく調査し、より完成度を高めるためにそれをフィードバックしていきたいと考えている。そうしてみると、この著作の翻訳を始めてから20年以上がたつわけだが、理想的な形に仕上げる作業はこれからも続いていくものと思われる。はたしてどんなエディション・カラーがこの著作の今後を彩ることになるのだろうか。

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