第三の「賢者の石」
今から5~6年前のことになるが、ソマチットの研究をしているという方から『生物学的元素転換』のご注文を頂いた。その時に初めてソマチットについて知ったわけだが、それはバクテリアよりも小さい極小の生命体で、循環的な分裂サイクルをもち、また塩酸や放射能に強い抵抗力を持つものだという。そしてその当時はなかったと思うが、今ではソマチットを含有する健康食品も販売されている。
試しにその一つを入手して継続的に服用したところ、少しずつではあるがリウマチの症状が緩和されたのが感じられた。聞くところによるとソマチットは体の各部の細胞に入り込み、ミトコンドリアのような役割を果たすという。もしかすると免疫機能の正常化にも有効なのかもしれない。
現在は表立った活動をしていないようだが、日本ソマチット学会ではソマチットが元素転換を生じたり、DNAを作り出す能力があると記していた。私の本が役に立ったのかどうかは定かではないが、もしそれを示唆する研究があるのであれば興味深い。
これまで生体内のフリタージュ反応のメカニズムについて論じた研究者は多くいるが、それではその反応が具体的にどこで生じているのかを示したものは数少ない。
ケルヴランの理論では、酵素の活性部位で基質となる有機分子に含まれる元素が転換反応を起こすとされていた。またキエフ・グループの見解では、必須元素と代替可能な金属イオンが細胞の輸送系において必要となる元素に転換するものと考えられている。しかし、もし広範囲な生存領域をもつソマチットがフリタージュ反応をになう実体であるとすれば、これまでの見方を大きく変えるものとなるだろう。
はたしてソマチットが本当にそのような「賢者の石」なのかどうか、今後の実験的検証に期待したいものである。
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