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2009/11/26

セカンド・パースペクティブ

今年の9月、キエフ・グループは『活性水の応用生物物理学』とともに新作を公刊している。それはインドのペンタゴンプレスから出版された『生体系における安定核種と放射性核種の元素転換』という著作である。

Nov26009 この本は以前の著作『生体系における同位体の元素転換と核融合』の内容を踏襲したものであり、章構成もほぼ同一である。ただしいくつかの新しい実験報告が付け加えられており、増補版と呼べる内容になっている。

またこの新作には世界伝承医学アカデミーの理事を務めるB・M・ヘッジ教授が序文を寄稿している。このヘッジ教授とヴィソツキー博士たちとの関係は不明だが、ロンドン大学の客員教授を務めたこともある人物らしい。

その序文の中でヘッジ教授は「本書は私の長年の苦悩に対する大いなる慰めとなるものである」と語り、これまで携わってきた医療業務の中で合理的には理解できなかった体験を述べている。そしてその中にはインドのアユルヴェーダ医学についても記されている。

アユルヴェーダについては前にも触れたが、西洋科学とは異なる世界観、そして西洋医学とは異なる生命観を持つ医療体系であり、それはセカンド・オピニオンを超えたセカンド・パースペクティブともいえる選択肢と捉えられなくてはならない。

もともと世界中の様々な国は独自の世界観と生命観に基づく、その風土に適した文明が営まれていた。それを西欧の資本主義経済とキリスト教の宣教師が経済的・宗教的支配のために侵略を繰り返し、それぞれの高度な伝統文化が失われ、西洋文明のスタイルが世界のスタンダードとされるようになったのである。

思えばヴィソツキー博士の住むウクライナも私たち日本人から見るとロシアの属国のような印象を受けるが、ちょうど中国と台湾のような関係にあると考えればいいだろう。彼らの研究には大きな勢力には服従しないアイディンティティーを感じるといえば大げさだろうか。

この新作にはMRETで活性処理された培養基による元素転換実験も収録されており、通常の培養基とは異なる転換効率が示されたという。MRETが細胞分裂に影響を与えるとすると、フリタージュ反応は細胞レベルで生じていることを示唆しているのかもしれない。

今後の研究の進展により、やがて彼らの新しいパースペクティブが明らかにされることになるだろう。

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2009/11/19

ホルミシスの深層

リウマチの症状が発症して二年がたつ。日常的には今のところ支障はないが、就寝時には指の腫れに苦しめられている。このままだといずれは関節が破壊され、骨が変形することになるのだろう。だが私は医者に頼ろうとは思わない。行き先はわかっているからである。

リウマチ科を訪ねると、効くのか効かないのか医者もわからない免疫調整薬を処方されることになるだろう。数か月たって効かなければサイトカイン阻害薬を処方される。やがてそれも効かなくなりバイオ製剤やステロイドなどを投与されることになる。それらが効力を失うと人工関節のオペが待っている。時間とお金をかけて薬漬けにされるようなものである。

西洋医学の対症療法の根底にあるのは政治や教育と同じ方法論、すなわち暴力で暴力を押さえ込み支配しようという考え方である。一時的にその場しのぎ的な効果は得られるが、これではいつまでたっても真の調和は得られない。

医者にかかるという選択肢の代わりに私が選んだのは代替医療である。これまでにも漢方やハーブなどを試してきたが、中でもホメオパシーには一定の効能を感じている。またインドのアユルヴェーダの薬も症状の緩和に役立った。

ところでホメオパシーのレメディーには時々アルミホイルに包まれているものがあるが、これは電磁波の影響を遮断するためだという。ということは電磁波にはホメオパシーのレベルで作用する効果があるということになる。

ホメオパシーのレメディーは希釈率が高いほど強い効能をもつという。これは一種のホルミシス効果と考えてよいかもしれない。そう考えるとMRETウォーターも電磁波をレメディーとするホメオパシーという捉え方ができるだろう。ヴィソツキー博士もMRETはホメオパシーや鍼灸と原理的に共通していると述べていた。

多量では有害だが微量なら有益な作用をもたらすというホルミシス効果は放射能や電磁波だけではなく、カフェインやアルコールなどの化学物質にも適用されるという。しかしその包括的な作用メカニズムについてはホメオパシー同様解明されていない。MRETウォーターに関する研究はその効果を定量化するための良いモデルといえるだろう。

どのような結果が得られるかはわからないが、今後は細胞に対するホルミシス効果という点に着目して代替医療を活用していきたいと考えている。

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2009/11/13

フリタージュの転換効率

生物学的元素転換に関心をもつ人の中には次のような疑問を抱く方もおられるかもしれない。「元素転換とかフリタージュといっても、具体的には何がどれくらい変化するのか?」

つまりフリタージュ反応の転換効率はどの程度になるのかという問題だが、これについては『フリタージュの真実』に収録されているMCTの実験がモデルケースになるだろう。

この実験ではマンガン55を含む重水ベースの培養基にMCTが接種され、25℃の温度で20日間培養されている。その後メスバウアー・スペクトル分析にかけられた結果、マンガン55が減少し、鉄57が増加していることが確認された。すなわちMn+d=Feという元素転換反応が生じたことになる。

生成された鉄57は培養基1g当たり0.000945gだったという。1gに含まれるMCTの個数は乳酸菌に近いものと考えると約400億個と推定される。

これを単純計算すると100kgの土壌で鉄57は9.45g、MCTは約4000兆個になる。ところがこの数値は20日間培養した結果なので、9.45÷20=0.4725gが一日当たりの平均値になる。すると1年間に生成する鉄57は172.5g,100年間では17.2kgという計算になる。

したがってMCTによる元素転換の効率は100年間でほぼ17%と考えられるので、これを一つの基準としてケルヴランが例示した様々な実例に当てはめるのも興味深い考察になるだろう。ただしこの転換効率はMCTの培養環境がずっと安定したままであるという条件がつく。そしてMCTのような共生組織ではなく単一種族の培養菌であればさらに低い転換効率になると思われる。

しかし以前にセシウムの放射能減衰実験で示したように、フリタージュ反応の効率は培養基の成分によって2~35倍と大幅に変化しうる。また温度やpHの変動によっても影響を受けるだろう。

転換効率というとともすれば機械的な捉え方をしてしまいがちになるが、私たちの日々の生活や仕事においても調子の良い時と悪い時がある。自分自身を効率よく「培養」するためには食事や生活習慣といったパラメーターを微調整していく必要があるのかもしれない。

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2009/11/06

『活性水の応用生物物理学』

Applied_biophysics ヴィソツキー博士が来日する少し前に、キエフ・グループからの新作『活性水の応用生物物理学』がリリースされていた。この新作についてはすでに6月頃にヴィソツキー博士からの連絡で知っていたが、私はすぐに注文しようとは思わなかった。8月に完成した小冊子『MRETウォーター』の制作のために、スミルノフ・ヴィソツキー両博士からMRETに関するいくつかの論文を送ってもらっていたからである。

学者というものはそれまでに公表した論文をまとめて著作を作成するものである。だから私はこの本もすでに入手している論文をまとめたものだろうと考えていた。

ところが9月に来日したヴィソツキー博士の話では、今回の新作は過去に公表した著作とはかなり異なるものだという。著者本人がそういうのだから仕方がない。広島から帰った私は専門書店を通じてこの新作を注文した。そして三週間ほどたってようやくその本が到着した。

この『活性水の応用生物物理学』という著作はヴィソツキー・コルニロバ・スミルノフ三博士の共著であり、MRETウォーターの物理的特性・生物学的作用・医学的応用に関する包括的な研究内容を収録している。その実験は多岐にわたり、様々な種類の動物・植物・微生物に対するMRETウォーターの作用が具体的なデータとともに提示されている。中でもマウスによってナチュラルキラー細胞を培養する実験は、MRETウォーターによって免疫力が20%も増強されるという興味深い結果が示されている。

そして特筆すべきことはMRETウォーターが細胞分裂にも影響を与えているという彼らの見解である。

すでにお気づきの方もおられると思うが、当方でもMRETアクティベーターを頒布する活動を開始している。「MRETウォーターはガンやエイズの症状を改善する効果をもつ」という宣伝をしたいところだが、日本には薬事法があるためそのような表現は現段階ではすることができない。

しかし本書に収録された様々な実験では、MRETウォーターがガンに対する予防・治療効果をもち、エイズの症状を改善することが示唆されている。それはMRETウォーターがそのような病気に対して対症療法的な作用をもたらしているのではなく、生体の細胞分裂に直接的な影響を与えている結果とも考えられる。

そうするとMRETアクティベーターやアイ・ウォーター・システムは単なる高価な活水器ではなく、細胞レベルでのヒーリング効果をもつ活性装置といえるだろう。

この新作は非常に専門的な研究を取り扱っており、また彼ら特有のロシアン・イングリッシュで記述されているので、一般の方はたとえ入手してもその内容を正確に理解することは難しいだろう。その基本的な理解を深めるには当方から出版されている小冊子『MRETウォーター』を一読されることをお勧めする。

300ページもある分量なので、翻訳作業はかなり大変だが、少しずつ彼らの新しい知見を紹介していきたいと考えている。

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