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2009/01/21

MRETのバリエーション

MRETアクティベーターについてはこれまでも書いたことがあるが、最近なかなか面白い使い方を発見した。

MRETの通常の活性処理は30分間だが、1時間にすると抗菌作用が高まるとヴィソツキー博士はある論文で述べている。これはエシェリチア・コリK-12を使用した実験に関するものだが、30分活性処理をした培養基ではこの微生物は個体数にして27分の1に減少したという。だが、1時間活性処理した培養基では約300分の1に減少するという強い抑制作用を示しているのである。

このことから通常使用する水は30分間、抗菌性が求められる場合には1時間活性処理をすることが理想的だと考えられる。
たとえば洗濯にMRETウォーターを使用する場合などは水量が多いので大変だが、1時間活性化する方が望ましい。洗顔に使用する場合も同様である。私は歯磨きのあとに使用するマウスウォッシュ(いわゆる洗口剤)をそのように活性処理している。
歯磨き粉は大体ペースト状なのでMRETで活性化することはできないように思えるが、発振体をチュープの口の近づけるとかなり効果はある。チュープ全量を活性化することはできないが、10分間ほど電磁波を照射するだけでいつもと違う感覚が楽しめる。
ハンドクリームなどは発振体をかざして照射するとかなり質感が変化するので、MRETアクティベーターかアイ・ウォーター・システムをお持ちの方は試してみるとよいだろう。

このMRET製品は私の知るかぎり現在4種類のタイプが存在する。
一つはバイオプロからリリースされているアイ・ウォーター・システムだが、MRETとERTという技術が用いられている。使用したことがないのでどれほどのものかはわからないが、なかなか良い物らしい。ただし111,300円ではなかなか手が届かないだろう。
これとは別にタイやオーストラリアではQBレゾネーターという製品が販売されている。QBレゾネーターはMRETに浄水フィルターを加えた物だが、衛生事情のよくないアジア地域向けに開発された物らしい。1485オーストラリアドルということなので、やはりかなりの値段である。
Waterwws_img また最近タイやシンガポールの方では、デイライターという会社がQBレゾネーターのモバイル版としてウォーター・ウェルネス・システム(WWS)というものを製造販売している。容量はおそらく1リットルサイズだが、持ち運びが容易というメリットがある。ただしこれも定価は1280シンガポールドルなので、現地価格としては8万円ぐらいだろうか。
最後は私も使用しているMRETアクティベーターだが、初期型のモデルでアメリカのいくつかの代理店で今も販売されている。現在はレートが安いのでこれなら5万円前後で入手できるだろう。

以上の各モデルにはそれぞれの特徴があるが、電圧の違いによるACアダプター等を除けば、全てスミルノフ博士の特許に基づいて製造されているので、構造的に相違はないと思う。

MRETアクティベーターはともすれば単なる活水器と捉えられがちであるが、水分子をクラスレート構造に変化させる実験装置ととらえる方が正しいだろう。普通の光をレーザーに変換させるような装置があるのかどうかは知らないが、MRETアクティベーターはそれを水分子のレベルで実現することができる製品である。
今のところ当方では取り扱ってはいないが、個人輸入してみたいとお考えの方はご連絡頂きたい。必要な情報を提供したいと考えている。

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2009/01/14

ドイツからロシアへ

昨年末のことだが、久しぶりにドイツのヘルムートから連絡があった。

ヘルムートはドイツのケルヴランのサイトの制作者だが、フリタージュの関係者としてはかなり以前から知っている。しかし彼のサイトに記述されている内容や彼との交流を通じて得られたものはほとんどない。

ヘルムートはケルヴランの著作をいくつか持っているが、フランス語はあまり読めないらしく、サイトの内容はケルヴランの英訳本からの引用がほとんどである。また彼のフリタージュに対する姿勢もあまり得心のいくものではない。
たとえば彼はある科学者の元素転換実験をサイトに公開しているが、その科学者は後に実験プロセスに重大なミスがあったことをヘルムートに知らせたという。そのため、それは「壮大なジョーク」になってしまったと私に伝えてきた。それなのに、いまだにその実験をサイトに掲載したままにしているというのは納得がいかない。

これまでにも何度となく述べてきたことだが、元素転換説を否定するにせよ肯定するにせよ、問いを深めることが重要であることを私は強調してきた。
結局フリタージュに対するヘルムートの姿勢はディレッタントなのである。ネット検索が好きな連中と同じで、寄せ集めた知識を自分の判断基準や既存の思考回路やフォーマットの中で弄んでいるに過ぎない。

そのヘルムートのメールの内容は「フリタージュの真実」を入手したいというものだった。
昨年3月に完成した時点でヘルムートにも通知はしているのだが、日本語も読めないのに今さら何をという感じである。
またヘルムートはロシアの科学者がフリタージュを理論的に解釈した本を出していると知らせてきた。私はキエフ・グループのことなら知っていると伝えたが、どうもそうではないらしい。

Astafieva 彼がいうには、ユーリ・ディディクとエレオノラ・アスタフィーバという二人のロシア人科学者が「原子構造の鏡像対称性と元素の周期性」という本の中で元素転換説について触れているという。
これらの科学者についてはコールド・フュージョン系でもないようなので、ヘルムートのサイトを見てみるとその本のISBNは978-5-93808-161-1と記されている。しかしこのISBNで検索してみてもこの本は見つからなかった。

ヘルムートの情報が正しいのかどうかは不明だが、私はこの著作か60ユーロを送るなら「フリタージュの真実」と交換してもよいと伝えておいた。彼は後日連絡すると伝えてきたが、現在まで連絡はない。
したがってその本の内容が価値あるものかどうかもわからないが、キエフ・グループ以外にケルヴランに関心をもっている科学者の見解には少し興味がある。入手方法がわかればいずれ手に入れてみたいと考えている。

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2009/01/05

カルマゴルの脈絡

昨年出版した『フリタージュの真実』には、これまで知られることのなかったケルヴランとその元素転換説の沿革について様々な興味深い側面が網羅されている。だが、その全ての謎が必ずしも明らかになったわけではない。

その一つにレマール・ブーシェ法におけるカルマゴルの成立がある。
ケルヴランの著作にはカルマゴルの原料とされるイシモに関する記述はいくつか見られるが、不思議なことにカルマゴルそのものについて言及されている部分は皆無である。
著作の記述からカルマゴルの開発に錬金術師が一定の役割を果たしたことにまず間違いはないのだが、それではどのような経緯でそれが開発されたのかについては明確に言及している資料は得られていない。

1959年にフランス農学アカデミーでG・ド・クルテは、イシモの粉末を牧場に散布したところ、牛のアフタ熱への感染がおさまったという報告をしているが、このド・クルテの研究を農学アカデミーに紹介した人物は後にケルヴランの実験の紹介者ともなるジャン・デスターである。

デスターは農学アカデミーの第3部会に所属していたが、フランス国立育馬協会の会長でもある。ケルヴランのロブスター実験を紹介した最初の人物もこのデスターだが、1970年の「異端審問」には健康を損ねて出席していない。
しかしアカデミーの会員リストによるとJ・デスターが逝去したのは1989年1月14日ということなので、実のところケルヴランより長生きだったらしい。

1959年のド・クルテの研究についてアカデミーの会議報告書には、それが2回目の報告であり、1953年にも同様の報告がなされていたと記述されている。おそらくこれもJ・デスターによるものだろう。
そのような事実を考慮すると、J・デスターはイシモのもつ抗ウイルス作用に強い関心を抱いており、生物学的農法を主唱する農業者と一定のつながりがあったと見るのが自然である。そしてその交流関係の先にケルヴランがいたと考えると、1967年のケルヴランの実験がデスターによって紹介されたという文脈も理解することができる。

あの錬金術師が闘った舞台となる農学アカデミーには、まだ秘められた謎が残されているようである。

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