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2008/07/31

科学の品格

少し以前に「品格」というワードが流行ったことがある。そのようなタイトルの本もいくつか出されたようだが、あいにく私は目を通していない。だが、マナーにうるさい人間ほど品がないように思えるのは私だけだろうか。

Jul28147 今回『生物学的元素転換』のオンデマンド化のために、ひと通り読み返して変更すべきところをチェックしたのだが、ケルヴランの科学者としてのスタンスが改めて伝わってくる一冊であることを再認識した。

ケルヴランが行なった実験や彼が引用した観察例にはもちろん批判の余地がないわけではない。しかし、それらを通じて語り起こされるフリタージュの世界観には独特な訴求力を感じる。ただそれは機械論的科学の尺度に当てはめると、非常に収まりが悪いものといえるだろう。

たとえば地震予知の研究とか常温核融合などもそうかもしれないが、研究している人々はみな真剣であり、真実を追究しようとしている姿勢に疑いの余地はない。だが、現代科学の枠組みの中ではまだ正当なものとして確立されたとはいえないものである。

思えば科学の歴史は常に異端者が覆してきたものでもある。そしていつの世でも、時代に先んじた者は本当の意味では理解されない孤独を味わってきたといえる。

その時代の科学の枠組みの中で研究活動を行なうことが悪いわけではない。ただ、それが絶対不変な存在と捉えると、科学は真の意味で進化しないだろう。

科学者としてどのようにあるべきか、それは一人一人が自らの研究活動を通じて真剣に問い直すべき課題であり、それによってまだ確立されていない研究を行なっている人間を否定すべきものではない。多くの人は自分の頭の中の知識でそれを判断し、「科学的」な判断方法だと考えているのかもしれない。それらの知識も判断方法もほとんどが洗脳教育による「借りもの」であることも忘れて。

現代科学には現代科学の流儀(マナー)というものがある。だが、それに囚われるあまり、より大事なものをないがしろにしてはならないだろう。

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2008/07/25

*New Available

「生物学的元素転換」のお問い合わせをしばしば頂くが、すでに長生堂さんでも売り切れたようである。もしお入り用の方はサン・スマイルさんに在庫をお問い合わせ頂きたい。

「フリタージュの真実」を完成した以降、「生物学的元素転換」のWORD化と編集作業を進めてきたが、これは予想外に大変なものであった。今回は第9章以降を完全に書き下ろすという執筆作業もさることながら、それにともなう内容の整合化にもかなり配慮したつもりである。

「生物学的元素転換」はすでにそれ自体で完成している著作であり、それを改訂するのは元々のメカニズムに新しい回路を組み込むようなものである。実際に行なってみると様々な制約条件があり、その調整作業の方がはるかに大変だった。
これに比べると「フリタージュの真実」は、完全に最初から新しい設計の下に作ることができたので、その意味では構成の自由度が高く、自分なりに制作を楽しむことができたといえるかもしれない。

そしてようやく「生物学的元素転換」もオンデマンド版としてリリースできる予定である。すでに制作を発注しているので、第7刷となる新作は8月には目にすることができるだろう。

内容的にはそれほど大きな変化はないのだが、第9章の「錬金術師の道程」にはケルヴランの若い頃の写真や「ケルヴラン・ブリッジ」の回路図などを収録してある。その意味では入門書としての完成度も高まったといえるのではないだろうか。

思えば、最初に翻訳が完成した頃にはワープロの原稿をコピーした私製本という形であった。内容的にも英語版を翻訳しただけの部分も多く、現在のように調査が進んでいなかったため、私自身も本当の意味で理解できていなかった所もあった。
だが、今はその内容をよりわかりやすく改訂し、さらに理解を深めるための追加資料まで加えている。その意味で今回の新しい第7刷は原書を超えた入門書ということができる。

来月には内容的にも体裁としても申し分のない「生物学的元素転換」をお届けすることができるだろう。いずれ「フリタージュ・ブックス」にてお知らせしようと思うが、自分としてもその時が来るのが楽しみである。

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2008/07/14

エネルギー培養実験

かなり以前のことになるが、バイオプロのスマートカードとMRETによる比較実験を行なったので、今回はそれについて記してみたい。

この実験を行なったのは昨年の12月中旬である。実験方法は簡単なもので、MRET化した牛乳とスマートカードの上に置いた牛乳を比較するというものである。

紙コップに入れた牛乳は実験の間台所に置いていたので、室温はおそらく15℃前後だと思う。MRET化した牛乳は30分間アクティベーターによって活性化したものである。スマートカードの方は最初は同じ30分間だけ置いて、あとは外しておいたのだが、明確な変化が見られなかったので、その後ずっとカードの上に置いたままにしておいた。

Jul14144_2  写真は上から2日目・5日目・7日目に撮影したものだが、2日目ではまだ明確な変化は見られなかった。5日目あたりになるとスマートカードの方は市販のヨーグルトに近い半固形状になっていたが、MRETの方はまだ液状に近い状態だった。ところが7日目になると、MRET化した牛乳は少し発泡したメレンゲ状のヨーグルトに変化していたのである。

Jul14145 この実験は簡単な比較テストに過ぎないが、それでもいくつかの重要なポイントが理解できる。

まず牛乳の発酵形態の違いから、MRETのエネルギーとスマートカード のエネルギーは異なるものであることがわかるだろう。牛乳の成分や室温などの環境条 件は全く同一であり、エネルギー処理だけが異なっていたことがその理由である。

Jul14146_4 次に重要なことは、私たち人間が感じ取れない微細なエネルギーでも微生物はそれらを感じ分けることができるということである。

バイオプロに限らず、このようなエネルギー商品やグッズを販売している所は数多くある。そしてそれらのエネルギーが有効なものかどうかは、それを感じとれる特殊な(?)人たちにしか分からないとされている。そのため感じられない人々は、そうしたエナジー・グッズがまがい物であると批判する場合も多い。(実際バイオプロの製品も海外でそのような批判を受けている。)

こうしたエネルギーを判別する方法としてスピリチュアル系ではOリングテストとかフーチなどが使用されているようだが、Oリングテストは誰かに協力してもらわないといけないし、パワーのあるものには指の力が入るというが、その基準は主観的要素に大きく左右されるものであり、はっきりいえば原始人が骨を焼いて占いをするようなものである。

それに比べて、このような微生物を使用した実験は視覚的にわかりやすいし、一定の客観性がある。バイオプロ以外のエネルギー商品を試してみても面白いかもしれない。

このようなエネルギーがフリタージュと関連しているのかどうかについては今のところ不明だが、私たちが感じ取れないようなエネルギーにも微生物が感応していることを考えると、実験方法をさらに工夫して追究してみる価値はあるのかもしれない。

こうした実験は誰でも簡単に行なうことができるものである。皆さんも何か興味深い結果が得られたときにはお知らせいただきたいと思う。

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2008/07/02

フリタージュの共生関係

ケルヴランに関心をもつ人には様々な方がいるが、なかでも多いのは無肥料栽培に関心をもっている方である。

かつてケルヴランの元素転換説に基づいて普及活動を行なっていたフランス最初の有機農法であるレマール・ブーシェ法も、ある意味では無肥料栽培の先駆的な存在ともいうことができる。栽培植物には栄養分となる窒素やカリウムなど様々な元素に加え微量元素なども必要だが、レマール・ブーシェ法では根圏における微生物の共生状態を作り出すことにより、元素転換作用を活性化してそれらの不足している成分を補充しようとしていたからである。そしてその元素転換の活性剤として使用されたのがカルマゴルであった。

カルマゴルに関しては『フリタージュの真実』を参照して頂くとして、「共生状態を作り出す」というコンセプトは現代の無肥料栽培にも通じているのではないかと思われる。

自然界には様々な競合関係や共生関係が存在するが、現代の一般的な農業というのはいわば私たちの資本主義経済に近いものである。すなわち利益を得られる会社に投資するように、栽培植物に肥料を与えて収穫を増やそうという搾取的かつ打算的な農業活動といえる。そしてその妨げとなる雑草を死滅させ、害虫を駆除し、大地の首を絞めて、現代生活の実にすばらしい繁栄があるわけである。

これは今の私たちの格差社会ときわめて似たような状況ではないだろうか。自由競争の資本主義経済によってある意味では豊かな社会活動が成立しているわけだが、そこには過当競争によって踏みにじられた多くの犠牲も存在しているのである。それがいま、どのような形で私たちの背後にしのびよっているのか、心ある人なら気づかれるところがあるだろう。

本当の意味で共生状態を作り出すことはなかなか難しいことではある。だが生産性や経済効率などを追い求めて、これまでと同じようにやっていくのであれば、この社会はますます混迷を深めていくことだろう。

誰かの予言などに耳を傾ける必要はない。私たちが自然や社会、そして自分自身に対して行なってきた当然の報いが生じるだけの話である。自分自身の内なる叫びに耳を傾けず、日本人特有の「みんなと同じように」というごまかしを続けていくかぎり、人の言葉に踊らされることに変わりはない。

これからの時代は矛盾する表現にはなるが、一人一人が自立し、その上で真の意味での共生関係を模索していかなくてはならない。地球と、自然と、そして社会との関係として。

キエフ・グループのMCTが様々な微生物の共生体であることをふまえるなら、私たち人間の営みもまたそのようなものであるべきだと思う。MCTが強烈な放射能を消去していくように、真の共生化作用は1+1が2や3ではなく、さらにそれ以上のものをもたらす可能性があるのである。

底辺が広くなるほど頂点が高くなるような会社や学校のシステムもピラミッド型の支配関係に他ならない。そのような社会体制を根本的に覆すために、もうそろそろ私たちの意識は目覚めてもよい時期に来ているはずである。

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