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2007/10/25

見えざる危険

新しいフリタージュ・ブックは136ページに達している。登山でいえば七合目は超えているだろう。
しかしケルヴランの研究だけではなく、もう少し広い視野から話を進める必要性も感じている。

一つにはレマール・ブーシェ法やシュタイナーのバイオダイナミック農法との関連である。ケルヴランの元素転換説はこれらの生物学的農法の科学的根拠として深い関わりをもち、いまなおそれを支持する農業団体もある。
だが、レマール・ブーシェ法は創始者R・レマールの死後、紆余曲折を経て衰退し、またE・ハゼリップなどの生物学的農法の支持者は元素転換説によって生物学的農法が異端視されたというスタンスの批判を行なっている。
このあたりは調査の難しいところだが、できるだけ真相を究明していきたいと考えている。

もう一つは、ケルヴランと過去に激しい論争を行なったレオン・ゲゲンの存在である。ゲゲンとはおびただしい数のメールを通じて様々な議論を行ない、また送ってもらったいくつかの論考はすでに翻訳して本書に収録している。
しかし彼の論点を深く理解するには、もう少し踏み込んだ内容を開示すべきだろう。そこでこれまでにゲゲンと交わしたメールの中からそれにふさわしいものを選別して、一問一答の形で収録することを構想している。いわば「シーザーの獅子」への単独インタビューである。

そして最後はビベリアン博士やヴィソツキー博士らの現代のフリタージュ研究についてである。
本書はもともとケルヴランの論文集として企画されたものなので、彼らの研究についてコメントするつもりはなかったのだが、ケルヴランの研究と現代の彼らの成果を対比してみることも興味深いものといえるだろう。ただし、彼らの研究内容を掘り下げていくと膨大な量になるので、あくまで概要として紹介するにとどめたいと思っている。

こうしてみると盛り込むべきものが次々に出てくるが、主題をぼかさないためにもある程度取捨選択は必要になると思われる。映画などに多いのだが、何でもかんでも盛り込めばいいというものではない。作品としてのテーマを際立たせるためにはいかにそぎ落とすかということが重要なのである。そのあたりをわかっていない監督が多すぎるようにも思う。

今年中にはプロトタイプを完成させ、時期は未定だが来春に向けてリリースできる体制を整えていくことになるだろう。ただし、全ての人がこの本を読めるわけではない。

七合目までたどり着いたから気づいたことではあるが、この登山には見えざる危険も伴っている。誰でも誘えばいいというものではない。皆さんも雪山に迷った遭難者の記事を目にしたことがあるだろう。
登れない者は、落ちるか遭難するだけである。そのあたりを踏まえてリリースの形態には配慮すべきだろう。

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2007/10/19

残された約束

すでにご存知の方も多いと思うが、ようやくバイオプロ社が日本でも活動を開始する。
http://www.biopro.jp/

これは以前にコメントをもらったmichiさんから教えて頂いた。正式なスタートは来年からのようだが、ようやく準備段階も整いつつあり、会員登録もできるようである。
これまでにもバイオプロの製品についてはMRETに関連するものも含めて紹介してきたが、日本での普及販売活動もアメリカで展開されているコンサルタント制度を基本的に踏襲するみたいである。ただし商品をアメリカから輸入する関係上、配送料などが別途必要になる部分もある。関心のある方は詳細については直接日本の準備室にお問い合わせ頂きたい。

アメリカのコンサルタントのジャクリーヌは、バイオプロのコンサルタント制度は実に有望なビジネスプランだといっていた。しかし日本市場でのネットワーク・ビジネスとして有望かどうかは、私は専門家ではないので判断できない。いずれにしろ会員登録した人は20%OFFで商品購入ができるので、継続的に購入を考えている人にはメリットも大きいだろう。そしてアメリカのように購入した商品をネットショップやオークションに出品するコンサルタントも増えていくに違いない。

私もすでにMRETに関する資料等を提供しており、日本におけるバイオプロの活動を支援していきたいと考えているが、それはビジネス的な意味合いからではない。
一昨年、スミルノフ博士は私に日本の企業でMRETを取り扱ってくれる所を探してほしいと依頼された。また論文を公表する学会等を打診されたので、いくつかの企業や学会に問い合わせてみた。
しかし私の力不足もあって結局その約束を果たすことができなかった。

今回のバイオプロの進出はMRETの技術的成果を日本国内に導入する布石と言えるものである。ビジネス的な魅力もあるが、それをサポートすることが残された約束を果たすことにつながると考えている。

まずは関心を持たれている人にどのようなアプローチをしていくかが課題となってくるだろう。皆さんも興味はあるが、どういうものか分からないというのが本当のところではないだろうか。

私としては以前に紹介したスマートカードを手始めに買ってみるのが一番良いのではないかと思う。
スマートカードはバイオプロのエネルギー共振技術のコンセプトを表している。このカードの上に飲み物を5分間置いておくだけでマイルドな口当たりに変化するというものだが、何も飲み物に限ることはない。歯磨き粉や化粧品、薬など身の回りにあるものをいろいろ試してみると面白い。
辛いものが甘いものに変わるという訳ではないが、いろんな形でそのエネルギーを楽しんでもらいたいものである。そういう形で面白さがわかったら他の商品も少しずつ試してみる。そんな形で楽しみながら理解を深めていくのが最良の道ではないだろうか。
そしてそれを人に勧めたくなったらコンサルタントに登録して、安く商品を手に入れてサイドビジネスにつなげればいいと思う。

MRETについてはヴィソツキー博士のMCTとも関連をもっているらしい。やがてその技術が知らずうちにわれわれの日常に浸透してくる日も近いのかもしれない。

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2007/10/12

生命の触媒

海外からホメオパシーの薬が届いたので少しずつ服用している。薬のはずだが変わったラムネ菓子のようで美味しいのが不思議である。ホメオパシーのレメディーは希釈度の高いほうが効果があるということなので、自分の症状にあった希釈度の低いものから始めている。

もともと私はバッチ・フラワーレメディーを適当に行なっていた。ホメオパシーも似たような感じなので違和感はない。ただし、より自分に適合したレメディーを探してみることは必要だろう。似たような症例でも個人的には異なる原因に由来している可能性もあるからである。

このホメオパシーの作用機序が解明されていないことは前にも書いた通りだが、実際に試してみて思うのはレメディー自体はあまり意味がないのかもしれないということである。

日本にもいくつかのホメオパシーの団体があり、それらから出版されている本を参考に読んでみたりしたのだが、このレメディーにはこういう特質があり、こちらにはこういう作用があるというような記述が多い。
しかし、一番大切なのはそのレメディーを希釈する水にあるのではないだろうか。

人間は食事を摂らなくてもかなりの期間生きられるらしいが、水がなくては一週間程度といわれる。そして人体の60%以上は水分であり、生体活動に水が不可欠であることは周知の事実である。
そのわりには、栄養学的にみると水にはほとんど栄養がなく、代謝によって得られるエネルギーも皆無とされている。水があればこそ様々な無機物もイオンとなって働くことができるというのに、その扱いはあまりにも過小評価されているように思われる。

ホメオパシーではレメディーを水に希釈した後、震盪(よく振って混ぜる)させ、レメディーを「非物質化」、さらには「霊魂化」するという。(創始者のハーネマンは聖書に容器を当てて「霊魂化」していたらしい。)
こうなると少し怪しい宗教治療にも思えるが、私には一つの考えが浮かんできた。
水は物理的・化学的にはその特徴を示さないが、ある種の「情報」ないし「記憶」を与えられると、「生体組織に対しては」一種の触媒作用をもたらすようになるのではないだろうか。

つまりレメディーを加えて「霊魂化」された水は、一定の情報をもつ特性化されたものとなって生体内で作用するのではないだろうか。そう考えると、その情報ないし記憶が生体内の水分に伝達され、免疫系統に働きかけるという考え方も成り立つ。

私たちが機械論的な科学的見地から捉えてきた水の姿は、実は表面的なものに過ぎないのかもしれない。そのように考えると、MRETで活性化された水の作用や、元素転換における水素や酸素といった核子クラスターの働きも全てがつながってくるように思われる。

生命の触媒としての水の役割を解明すること、それこそが全ての謎を解く手がかりとなるのだろう。

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2007/10/05

代替療法の生命観

リューマチ因子が陽性と診断されてから医者には行っていない。この病気についていろいろと調べたが、現代の医学では根本的に治癒することはできないとされており、薬物で発症や炎症を抑える程度のことしかできないらしい。

そして医学書によると、民間療法でリューマチが治ったという人はもともとリューマチにかかっていなかったのであり、現代医学で直せないものが民間療法で直せるはずがないという。なかなか懐の深い話ではある。

ステロイドなどの薬漬けにされても根本的に直らないのであれば、代替療法に頼りたくなる気持ちも生じてくるというものである。しかしこの間にリューマチに効くお茶やハーブといったものを試しているが、さしたる変化は感じられない。

少し前にオランダのトニーと久しぶりに話す機会があり、現状を伝えると、トニーの叔母さんもリューマチにかかっているという。そのため彼もリューマチについてはある程度知っていたのには少し驚いた。

トニーとの話はホメオパシーが有効ではないかというところに帰着した。ホメオパシーについては大学の図書館で読んだ覚えがあるが、日本にもいくつか団体があり、ヨーロッパではいまも根強く浸透しているらしい。

ホメオパシーは、レメディーと呼ばれるエッセンスを水などの溶媒に非常に高い希釈率で溶解したものを投与する代替療法の一つだが、その治癒作用のメカニズムについては現代でも共通した見解が確立されておらず、一部ではプラシーボ効果ではないかとの見方もされている。

Oct05_61 ちなみにベルギーの栄養学者のエミール・プリスニエが1966年に公刊した『あなたの健康を守ろう』にはケルヴランが序文を寄稿しているが、プリスニエはその中で生物学的元素転換がホメオパシーの作用機序に関連しているものと記している。

またホメオパシーは日本の手当法の一種にも当てはまるという。たとえば喉の調子が良くないときに生姜汁を飲ませる方法はホメオパシーと同じ同種療法といえるらしい。

そのように考えていくとホメオパシーとマクロビオティックの食養療法や漢方などは、もしかすると同じ生命観を共有しうるものなのかもしれない。そしてそこに深く関わってくるのがフリタージュの役割なのだろう。

せっかく病気にかかったのだから、いろんな代替療法を体験しながらそのような生命観を自分なりに模索してみるのもフリタージュ的で興味深いかもしれない。完全に治癒することができるかどうかはわからないが、そのプロセスによって自分自身を深めることができれば幸いである。

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