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2007/05/14

白鳥の歌

まずお知らせだが、おかげ様で『生物学的元素転換』が完売し、現在在庫がなくなっている。新版制作に向けてオペ(改訂作業)を開始しているところなので、購入を希望される方でお急ぎの場合はHPリンクをご照会頂きたい。

May14_21 さて、最近入手した資料にF・リビエールの『健康とマクロビオティック』という本がある。この本はフランスのマクロビオティックの料理家が1972年に書いたものだが、なぜかケルヴランが序文を書いているので入手してみた次第である。

マクロビオティックを世界に広めた桜沢如一は1966年に亡くなっており、この本が出版される頃には鬼籍に入っている。ということは、ケルヴランの序文は桜沢の依頼ではないようである。少し読んでみたが、60年代のフランスのマクロビオティックの集会でケルヴランとリビエールは知りあったようで、その経緯から序文を直接依頼された模様である。

本の内容はいわゆる正食の七号食の作り方などが中心であり、元素転換に関する記述は全くない。その意味で収穫はなかったわけだが、桜沢の死後もケルヴランがマクロビオティック団体と関連をもっていた状況証拠とはいえるだろう。

ちなみにカナダやベルギーなどフランス語圏のマクロビオティック団体にもケルヴランはよく招かれていたらしい。1982年の春に出されたベルギーのマクロビオティック団体の機関紙はタイプライターで打たれた同人誌のような風情だが、晩年の錬金術師の消息を示す短い記事が掲載されている。

すでに最後の著作『生物学的元素転換と現代物理学』を上梓したケルヴランは、自らの死期をさとり、世俗とのつながりを断ちきった余生を送っていたようである。そして執筆を終えたばかりの最後の著作を「白鳥の歌」と表現している。これは白鳥が息絶えるときに最も美しい声で鳴くことから、最後の傑作を意味する言葉である。

海外のマクロビオティック団体とケルヴランとの関連についてはまだ不明な点も多いが、こうした情報が得られることもあるので、少しずつ調査を進めていきたいと考えている。

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