ケルヴランと闘った男
今回は前回報告した70Librの具体的な内容に付いてさらに検討するつもりであったが、最近になって最重要人物とのコンタクトが取れたので、予定を変更することにしたい。
現在翻訳を進めている資料の関係からL・ゲゲンの所属していたI.N.R.A.(http://www.inra.fr/)のサイトをいろいろと調べていたのだが、一つの重要な事実がわかってきた。かつて錬金術師と死闘を繰り広げたレオン・ゲゲンは当時一介の研究指導官だったが、いまなおI.N.R.A.に在籍していることが判明したのである。
あれから約35年、ゲゲンはI.N.R.A.の名誉研究部長という地位に就いていた。しかもメールアドレスまで判明したので、私は当時の事実関係について探るべくメールを出してみた。
ゲゲンにとってケルヴランとの闘いはあまりよい思い出ではないだろう。ましてや35年前の出来事である。素性の知れない日本人からのメールなど無視されても当然である。
I.N.R.A.は日本でいうと農水省系の独立法人といったところだろうか。そのような組織の名誉職にある人物が適切な回答をしなかったとしても不思議ではない。
ところが先日、驚いたことにレオン・ゲゲン本人から直接メールが返信されてきたのである!! これは私にとって実に大きな衝撃だった。35年前の資料の中でしか知りえなかった人物から、かつての事件の真相を聞き出すことが可能になるとは・・。
ゲゲンはそのメールの中で、すでに過去のものとされている生物学的元素転換についてメールを受け取り、大変驚いたと述べている。そしてこの問題については過去にいくつかの雑誌に寄稿したことを認めた。
私は現在この問題に関するディスカッションを集約する作業を行なっていることを伝え、すでに入手しているもの以外の論考があれば教えてほしいと依頼した。
そして昨日届いたメールの中で、彼は1972年に公表した元素転換に関する批判的論考を郵送すると伝えてくれた。その最後には次のように書き添えられていた。
"I would be very interested receiving a copy of your discussion about this problem."
少しおかしな英語だが意味するところは理解できる。私は現在翻訳を進めている資料を集約して送付することを、かつてケルヴランと切り結んだゲゲンに確約した。
まさか論争の中心人物とコンタクトが取れるとは思わなかったが、今後の展開によってはL・ゲゲンを通じて論争の背景にある真相に迫ることが可能になるかもしれない。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント