2023/05/03

ケルヴラン・ボロトフ反応

少し前に知ったことだが、最近何人かの研究者の間でケルヴラン・ボロトフ反応というものが話題になっているらしい。これは酸水素ガスなどによる金属燃焼に生じるとされているが、具体的にはアルミニウムと窒素が融合してカルシウムが生成されるという反応である。

これは1996年にB・V・ボロトフという人物が自身の著作の中で提唱したものらしいが、その詳細については今のところ不明である。

『生物学的元素転換』には元素転換反応に関する四つの回路が提示されているが、ケルヴランの著作や論文には Al+N=Ca という反応式はないので、そこに付け加えるつもりはない。また窒素は通常分子の状態で存在するので、窒素原子が核子クラスターとして機能することも考えにくいことである。

もう一つの問題は、アルミニウムは同位体が一種類だが、カルシウムには複数の同位体が存在する。つまりケルヴラン・ボロトフ反応が生じるとカルシウムの同位体比は変化するはずである。しかしこの反応に言及している論文ではそこまでの検証は行なわれていない。

ケルヴラン・ボロトフ反応が普遍的に起こりうるなら、たとえばマグマに含まれる窒素成分のガスがアルミノ珪酸塩鉱物と反応して石灰岩を形成する可能性も考えられる。地質学的な検証としては、アルミニウムの原料のボーキサイト鉱床に付随する石灰岩のカルシウムに同位体比の異常が観察されれば研究する価値はあるかもしれない。

フランスの地質学者B・シューベルは岩石に含まれるマグネシウムとアルミニウムの相関性を提起したが、この問題についての見解を尋ねてみたいものである。


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2023/04/10

MRET-CDR

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すでにBASEにもリストアップしているが、MRETウォーターに関する資料を集約したCD-ROMを制作した。このMRET-CDRにはMRET関連の26本の論文が収録されている。

MRETウォーターの研究については、これまでに小冊子『MRETウォーター』と専門的な研究資料『MRETウォーター・サイエンス』を制作している。これらの資料は包括的な内容なので、一般的には十分なものだと思われる。

以上の著作はドクターの研究に基づくものだが、MRET-CDRはパテントホルダーのI・V・スミルノフの論文によって構成されている。これらはドクターの研究と重複する記述もあるが、MRETウォーターの多角的な研究のヒントにはなるだろう。

今のところ部分的な翻訳しかしていないので英文の論文のみを収録しているが、将来的にはもう少し内容をアップグレードしたいと考えている。



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2023/03/11

MRETアクティベーターのオプションモデル

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第3世代のMRETアクティベーターは機能的にも進化しているが、使用して気になるのはボトルの重さである。スタンダードタイプのボトルの重量は454gで、2リットルの水を入れると2454gになる。頑丈ではあるが片手で持ち運ぶのはちょっと力仕事になる。

そこでかねてよりコンパクトなボトルを探していたが、ようやく適合するスリムボトルを入手できるようになったので、オプションモデルとしてリリースすることになった。

このスリムボトルの重量は271gで、従来のボトルの約60%という軽量化が実現された。最大容量は1.3リットルで、たとえば1リットルサイズのジュースやミルクなどを活性処理するのに適している。従来のボトルの容量は2リットルなので、用途に応じて使い分けてもらいたい。またスリムボトルは冷蔵庫にもそのまま収まるサイズなので活用方法も広がるだろう。

新しい季節にMRETアクティベーターのニューモデルを楽しんで頂ければ幸いである。


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2023/02/16

過去との対話

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『生物学的元素転換』の新版がようやく完成した。さっそく注文して頂いた方もいるが、期待に応える完成度になったと自負している。

今回のオペで重視したのは読みやすさというポイントだが、それは過去の自分自身と向き合うことを意味している。

言葉の感覚というものは時代によって変化するものだが、自分にとってはごく普通であり、違和感を感じることはない。しかし他人の言葉や文章には独特の癖があり、違和感を覚えることも多いものである。

おそらく私の翻訳した文章も人によっては違和感を感じる場合もあるだろう。また原文に忠実な翻訳ほど、かえって分かりにくい表現になることもある。

そこで特に多用しているフレーズを別の表現に言い換えたり、全体的なバランスを考慮して文章を組み換えてみたりしてみた。また読みやすければいいというものでもないので、あえてアクセントとなる所は残しておいた。

過去と現在の自分から生まれた新しい『生物学的元素転換』を楽しんで頂ければ幸いである。


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2023/01/15

『生物学的元素転換』第13刷

『生物学的元素転換』の在庫が少なくなってきたので新版制作に向けてオペを進めている。三年ぶりの改訂になるが、内容的に大きな変更点はない。文章としての読みやすさに重点をおいて全体的な編集を行なっている。毎回このオペにはかなりの時間とエネルギーを費やしているが、本の価格は変更しない予定である。

この著作は1966年に公刊されたものだが、ケルヴランとしては初期の三部作以降の普及版といえるものであり、レマール・ブーシェ法との関係性があった時代でもある。そのため第一章は元素に関する化学知識の復習になっており、また比較的農業に関する内容が多く収録されている。

第一章はある意味番組の前説のようなものなので省略しても構わないと思うが、ケルヴランの認識や元素転換に対するスタンスもかいまみえる部分がある。また個人的な判断で原書の内容を取捨選択するのもどうかと思うので、このまま残しておこうと思う。

今月末にはオペを完了し、この古くて新しい著作の新版を制作したいと考えている。

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2022/12/14

『生物学的元素転換』の解説動画

本日『生物学的元素転換』の解説動画が公開されたのでお知らせしたい。

https://youtu.be/mlrve0e1sVQ

生物学的元素転換については以前からネット上でも様々な形で取り上げられているが、その中にはネットの情報を寄せ集めただけで、フリタージュ・ブックスを一冊も読んでいない人がもっともらしいことを書いているものも多い。世間のレベルはしょせんその程度である。

しかしこの動画を作成された方は『生物学的元素転換』の内容をきちんと理解されており、また動画作成について事前にご連絡を頂いている。

今後も生物学的元素転換に関する内容をご紹介して頂けるようなので、関心のある方はチャンネル登録されると良いと思う。

私自身もフリタージュ研究に関してこのような動画を作成することは不可能ではないが、今は資料の翻訳などを行なっているため、時間的にも難しいところである。

しかし『生物学的元素転換』をお読みになった方がこのような動画を作成されるのは、関心をもつ人にも参考になると思われる。

21世紀の新たな知見としてフリタージュが脚光を浴びる日はそう遠くないのかもしれない。

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2022/11/24

共振する意識

BASEショップから久しぶりに10%OFFクーポンがリリースされた。

11/25-27の期間になるが、年に一度あるかないかのチャンスなので MRET関連商品の購入に活用して頂ければ幸いである。

もちろんスルーすることも自由だが、チャンスをチャンスと思うか思わないか、それだけで未来は変わってくる。

意識レベルの問題かもしれないが、ハードルを超えるためにはハードルよりも足を高く上げなければならない。

価値のわからない人ほど価格にこだわるものだが、そういう人はハードルを少し下げても飛ばないのである。

みずから同じ選択をしておいて、変わらない現実に不満を抱いている。そういう人の目の前をチャンスは通りすぎてゆく。

自分の意識が何と共振しているのかを深く見つめてもらいたいものである。

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2022/11/14

コエンビオ社の特許

2015年に発行された『未来のフリタージュ』には、主にケルヴランやドクター以外が行なった2000年代以降の研究が収録されている。しかしその後も様々な研究者が興味深い論文を公表している。

2018年5月に韓国で開催された「放射性廃棄物の処理に対する微生物技術の応用に関する国際会議」は特に注目されるものだが、この会議で韓国のコエンビオ社は数種類の微生物を使用した放射能を低減させる実験を報告している。

この実験の詳細について照会したことがあったが、現在特許申請中のため開示できないという回答だった。

その後の動向は不明だったが、2021年のプレスリリースで放射性物質を元素転換させる世界初の特許を取得したと公表している。

すでにドクターは三つの特許をもっているので「世界初」というのは誤りだが、韓国の特許として正式に認可されているようである。またそのエビデンスとなる研究は韓国の専門誌『原子力産業』にも論文が公表されている。

これらの特許資料や論文は韓国語で記されているので、正確な解読には少し時間がかかるだろう。しかしこの分野で日本が遅れをとるのは残念な気がする。ウクライナ支援は別にしても、そろそろ共同研究を進める体制が構築されてもよいのではないだろうか。

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2022/10/15

ウォーター・カンファレンス

10月10日、ロシア軍はクリミア橋爆破の報復として首都キエフを初めとするウクライナの各都市に空爆を行なった。キエフ中心部の児童公園にミサイルが着弾したというニュースが流れていたが、この公園はキエフ大学のすぐ近くにある。あえて狙いは外しているが、いつでもミサイルを落とせるという威嚇行為なのだろう。

ドクターには安否を確認するメールを送っているが、今のところ応答はない。ドイツで13日から開催されるウォーター・カンファレンスには高速バスで現地に向かうと言っていたので、無事であることを信じたい。

このウォーター・カンファレンスでは過去のICCFで公表した論文をレポートするようだが、戦争の影響もあって大学での研究もあまり順調とはいえないようである。いずれにしても今回の会議で何らかの収穫があることを期待したい。


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2022/09/15

フリタージュ・クロニクル

ICCF-24で公表された論文の内容についてドクターにメールを送っているが、今のところ応答はない。キエフは安定した状況になっていると思うが、この先何が起こっても不思議ではないだろう。

これまでに『生物学的元素転換』を初めとするフリタージュ・ブックスを制作してきたが、このあたりで一つの包括的な資料を集約する時期に来ているのかもしれない。

生物学的元素転換というとほとんどの人はケルヴランを想起するだろう。そしてその延長線上にヴィソツキー博士の研究があると考えているかもしれないが、厳密にいえばそれは正しくない。またG・シューベルやバランジェなどは独自の見解をもっており、フリタージュ研究の多様性がそこに示されている。

これらの研究を年代順に並べることは難しいことではないが、『フリタージュの真実』のようにケルヴランだけでも各論の詳細については多面的なアプローチが不可欠である。

山頂を彼方に眺めて語ることはたやすいが、そこにたどり着く道ははるかに険しく困難である。それでもいずれは目指すことになるのだろう。

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