2021/02/02

第4回フリタージュ会議

第3回フリタージュ会議を横浜で開催してからかなりの時間がたつ。これまではドクターの来日に合わせて各地で会合の機会を設定してきたが、海外からの入国が制限され、地方と都会との移動にもリスクが生じる昨今、当面の開催は難しいだろう。

ここに至っては発想を新しく転換する必要があるのかもしれない。これまでのフリタージュ会議はどちらかといえばドクターの講演会というニュアンスが強かった。しかし「これから」が「これまでどおり」である必要は全くない。今後は日本人だけでフリタージュ会議を開催するのも良いかもしれない。

問題はそのコンテンツである。私がもっているパワーポイントを上映してこれまでの研究成果を解説することもできるが、過去のフリタージュ会議と似たりよったりの内容になるのならわざわざ開催する意味はない。講演とまでいかないとしても、生物学的元素転換やMRETウォーターについて参加者全員が各自の知見を提示して意見交換することが理想ではある。

もちろん正式な学会のような形でなくてもよいと思うが、フリタージュとMRETをメインテーマにして議論を深める場にできれば、新しいフリタージュ会議の形態と言えるのではないだろうか。

現実的にはコロナの終息の兆候が表れたらという前提にはなるが、関心をもつ方からのご意見を伺いたいと思う次第である。

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2021/01/10

司るもの

新型コロナウイルスの変異種が世界各地で発生し、すでに国内の感染者も確認されたようである。折しも緊急事態宣言が再び発令され、外国人の入国も制限されつつある。この状況でオリンピックの開催を強行すればどのような事態が起こりうるのかは語るべくもないだろう。

コロナウイルスの感染拡大は新たなステージに入ったともいえるわけだが、興味深いのは同時期に様々な変異種が異なる地域で発生しているということである。

生物は個々の環境条件に適応する形で進化を遂げてきたと考えられるが、コロナウイルスの変異種が世界各地で出現したのは単なる偶然の一致なのだろうか?それとも個々のウイルスの背後に存在する集合的知性によって新たな生存戦略が発動した結果なのだろうか?

アリやハチのような昆虫は社会的生態活動を行なっているが、その集団行動自体が全体を統治する一つの知性として機能している。また鳥や魚にも集団で陣形を形成するものがいるが、それは単なる生存本能の現れなのだろうか?集合無意識を提唱したのは心理学者のC・G・ユングだが、少なくとも現実の人間社会はエゴと欲望のネットワークであり、種属全体を守り統治するという集合的知性をそこに見ることはできない。

だが本来、個々の生物種属はそれぞれの<司るもの>に従って生存戦略が構築され、進化の道をたどってきたのかもしれない。フリタージュという特殊な能力もそのオペレーションの発現として捉え返す必要があるだろう。目先の状況に一喜一憂するのが人間ではあるが、これからの時代は<司るもの>の本質をそこに見出さなくてはならないだろう。

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2020/12/11

樹木の完成

フリタージュ研究の歴史を一つの樹木として捉えると、その幹の部分はケルヴランやバランジェの研究、そして枝葉はヴィソツキー博士や現代の研究者が当てはまるだろう。フリタージュ・ブックスでいえば前者は『生物学的元素転換』と『フリタージュの真実』、後者は『生体系における同位体の元素転換と核融合』や『未来のフリタージュ』が該当する。
G・シューベルの原子核パリンジェネシスは『地質学における微量エネルギー元素転換』の中にも若干記述されているが、それはケルヴランの視点に基づく限定的なものに過ぎない。
実のところ、彼の研究は大地に広がる根の部分に相当するものと思われる。目先の事物に捕われている人間には理解できないかもしれないが、この見えない根幹を明らかにすることこそが重要であり、それによってフリタージュという樹木は完成することになるのである。
この樹木がなぜ20世紀中葉のフランスに芽吹いたのかということも興味深い問題だが、おそらくそこにはマティエール(物質的世界)に対する合理主義的精神を育てる土壌が長い歴史の中で培われてきたからではないだろうか。
17世紀のデカルト、パスカルは言うまでもなく、18世紀のラボアジエやプルーストは現代科学においても重要な法則を発見している。また19世紀のド・シャンクルトワはメンデレーエフよりも前に元素の周期性を指摘している。このような独創的な世界観に基づいた法則性の探究は新しい植物を生育させるための豊かな養分になったものと思われる。
資本主義に毒された現代人は、ともすれば枝葉末節にとらわれて研究成果という果実を貪ろうとするものである。しかしフリタージュ研究の本質を捉えることができれば、その完成した樹木が太陽の光をつかむ手のように広がる姿を目にすることができるはずである。

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2020/11/14

虚構のブリコラージュ

G・シューベルは地質学者として数多くの論文を公表しているが、原子核パリンジェネシスについて記述した論文は限られている。その理由の一つとして、ケルヴランは自分の著作のタイトルに生物学的元素転換という言葉を使っているが、G・シューベルは論文のタイトルに決して原子核パリンジェネシスという言葉を使わなかったということが上げられる。

これは一見不思議に思われるが、ごく普通の地質学の論文の中に原子核パリンジェネシスという独創的な仮説を織りこむことによって斯界のコンセンサスを探ろうとした彼の深慮遠望が伺える事実ではある。しかしそのおかげで通常のキーワード検索で論文を見つけることはほぼ不可能であり、一次資料の収集は困難をきわめる状況になっている。しかも各論文の内容は非常に専門的なテーマに基づいており、地質学の様々な分野に関する予備知識がなければ解読することはまず不可能である。

このような難題にあえて取り組む理由はG・シューベルがケルヴランの共同研究者だったからではない。熟練した地質学者としての彼の言葉には否定できない深みがあるからである。

たとえば現代でも地質学の領域で常温核融合が生じていることを示唆する科学者も存在する。コールド・フュージョンの立役者の一人であるS・E・ジョーンズとJ・E・エルズワースやカザフスタンのG・V・タラセンコ、東北大学の福原教授がそうである。

しかしながらその内容は、常温核融合におけるD-D反応やP-D反応を地球内部の高圧環境に想定するような底の浅い見解に基づいており、自説を敷衍するために恣意的に構築されたブリコラージュに過ぎない。長年にわたって世界各地でフィールドワークを行なってきたG・シューベルの論理的帰結とはおよそ程遠いものがある。

はたして彼が最後まで探究したこの鉱脈にいかなるレアメタルが眠っているのか、深い闇を穿つばかりである。

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2020/10/22

もう一つの真実

フリタージュ関連資料のデータベース化のための集約作業を進めるうちに新しい資料も見つかるようになっている。その一つが『カイエ・ラショナリステ』207号である。

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1962年11月に発行されたこの雑誌には、G・レストラとJ・ロワゾーによるケルヴランへの批判記事「生命体と元素転換」が掲載されている。『フリタージュの真実』のフリタージュ・クロニクルを確認してもらうとわかると思うが、この記事はケルヴランが第一作となる『生体による元素転換』を出版した直後に公表されたもので、ケルヴランに対する批判としては最も初期のものに該当する。

記事の内容は『プラネート』第4号に公表されたケルヴランの論考に対する批判ではあるが、それよりも注目すべきはこの雑誌の出版元のユニオ・ラショナリステである。ユニオ・ラショナリステは「合理主義者協会」という意味だが、1930年に創設された国際的なNPOであり、フランス内外の研究者やノーベル賞受賞者がメンバーとして名を連ねている。有名なところではF・ジョリオ・キュリーやB・ラッセル、L・ポーリングといった科学者が加入しており、現在も活動を続けているようである。

『カイエ・ラショナリステ』の冒頭には当時ユニオ・ラショナリステの事務局長を務めていた生化学者のE・カハネが寄稿しているが、このカハネは後に『レゾ・プレザンテ』におけるケルヴランとの論争に絡んでくる人物である。

G・レストラとJ・ロワゾー、そしてE・カハネの関係性はまだ明らかではないが、もしかすると彼らが所属していたユニオ・ラショナリステが後のフランス農学アカデミーにおける「異端審問」の遠因になった可能性も考えられる。そうすると『フリタージュの真実』の文脈も全く異なる様相を呈することになるだろう。

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2020/09/29

フリタージュ・データベース構想

朔明社から出版されているフリタージュ・ブックスは二つのタイプに大別される。一つは『生物学的元素転換』に代表されるような研究者の著作の翻訳書である。そしてもう一つは『フリタージュの真実』や『未来のフリタージュ』のように様々な資料や論文を一つのコンセプトの下に集約した独自の著作物になる。

実は『フリタージュの真実』はもともとケルヴランの論文集を作成する構想が原点になっている。そのための論文の翻訳や様々な調査を行なっているうちに、偶然にもケルヴランと論争を繰り広げたレオン・ゲゲンと出会い、包括的なクロニクルとして構築する方向へと導かれた経緯がある。

そこにはもちろん私が独自に見出した資料や情報が収録されているが、ストーリーの構成上盛り込まれなかったものも数多く存在する。たとえば関連性の低い派生的な論文やレオン・ゲゲンがケルヴランに送った書簡の内容などがそうである。

そこで、これまでに収集した膨大な資料を整理して、フリタージュに関するデータベースを構築してみようと考えるようになった。これらの資料は英語・フランス語・ドイツ語・ロシア語・イタリア語・オランダ語と多岐にわたる内容なので、ほとんどの日本人には不必要なものだが、グローバルかつ歴史的な視点から捉えるとフリタージュ研究の一次資料として高い価値をもつものといえるだろう。

今のところどのような形態になるかはわからないが、蓄積された資料を整理しつつPDF化の作業に着手している。いずれその集約が進むにつれて、新しい何かが私を導いてくれることだろう。

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2020/08/30

Frittage note

少し以前に〈note〉というブログサイトを知り、フリタージュに関する新しいブログを開設することにした(https://note.com/frittage)。

このブログ〈暗合する星位〉もかなり長く続けているが、基本的には誰でも読むことができる内容がメインになっている。しかし読者の中にはフリタージュ・ブックスを読んで基礎的な理解を深めている人もいれば全くの初心者もいるだろう。そこに捉え方の差が生じるのはある意味仕方のないことではある。

また過去には記事内容の無断盗用などもあり、本来は掲載したい内容や重要な研究情報について投稿する意欲がそがれたことも否めない事実である。

ここに至って新しいブログを開設する必要はないのではないかという思いもあったが、現在の状況ではフリタージュ会議を開催することは実質的に不可能である。そこでオンライン講座とまではいかないが、より専門性の高い情報や研究データをブログ記事として提供することを試みたいと考えている。

あまり明確な差別化は考えていないが、このブログでは遠心性の高い記事、Frittage noteでは求心性の高い記事を中心に構築していこうと考えている。そのため、ほぼ全てが有料記事になるだろう。

もちろんそれを選択するのは読者の皆さんの自由である。私はこれまで書けなかった内容を書けるようになり、志のある読者はこれまで読むことのできなかった情報を得られることになる。いずれはオンラインでフリタージュ会議を開催できれば理想的である。

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2020/08/03

STORES〈Frittage〉OPEN

前回の件とも少し関連しているが、このたびSTORES〈Frittage〉を開設した。(https://sakumeisha.stores.jp)

昨年BASEに開設したネットショップはMRET関連商品だけだったが、こちらはフリタージュ・ブックスもラインナップされている(※『MRETウォーター・サイエンス』を除く)。

このサイトで一つ注意してもらいたいのは本の価格が異なっているところである。STORESでは商品の送料を個別に設定できないため、MRETアクティベーターと同じ送料になっているが、この送料とゆうメールとの差額を本体価格から差し引いている。そして決済手数料が5%かかるため、合計金額としては当方に直接注文してもらうほうが安くなる。ただしカード決済ができるという点はメリットかもしれない。

先日開設したばかりなので画像やキャプションは少しずつ充実させていく予定だが、一つのオプションとして活用して頂ければ幸いである。

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2020/07/17

フリタージュ・ブックスの注文方法について

これまで様々な方に『生物学的元素転換』を初めとするフリタージュ・ブックスをご注文頂いている。基本的にメールでご連絡を頂いた場合、フリタージュ・ブックスのパンフレットと郵便振替用紙をお送りしている。ほとんどの方はそれで注文して頂いているのだが、中にはいつまでたってもご注文がなく、何の連絡のないケースもある。

もちろん仕事等の都合で注文が遅れたり、あるいは何らかの理由で気が変わったという場合もあるだろう。それはそれで受け入れざるをえないが、最近立て続けにそのようなケースがあり、何か別のオプションが必要なのではないかと思うようになった。

そこで、これまではパンフレットと郵便振替用紙をお送りしていたのだが、初めてご注文される方はゆうちょ銀行の振込みでお願いしたいと思う。具体的には以下のとおりである。

(1)まずこちらまで注文したい書籍とご住所、お名前をメールでお知らせ頂きたい。

(2)折り返し、商品代金とこちらのゆうちょ銀行の口座をお知らせするので、それに基づいてお振込みして頂きたい。

(3)振込みを確認すると、注文した書籍を発送してメールでお知らせするという流れになる。

もちろん郵便振替でも注文可能だが、こちらからパンフレットと振替用紙をお送りして振り込んでいただくというのは時間も手間もかかる面があり、結局注文されない場合はそのプロセスも全部無駄になる。ゆうちょ銀行に直接振り込んで頂いたほうが確認も発送も速く行なえるので、ご協力頂ければ幸いである。

 

 

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2020/07/07

先駆者の鉱脈

G・シューベルが1947年に公表した二つの論文に対してフランス地質学会でどのような評価がなされたのかは定かではない。この論文によって彼は火成論者も変成論者も敵に回したわけだが、G・シューベルは後にフランス地質学会からプレストウィッチ賞を授与されており、異端の研究者ではなく優れた功績を残した地質学者として評価されている。

そしてこれらの論文を公表した時には、彼の照準はすでに次の標的に据えられていた。それが1952年の「花崗岩化作用と原子核物理学」という論文として結実することになる。この論考は「モロッコ地質調査局紀要」に公表されたものだが、45ページという異例のボリュームであり、きわめて高い専門的知見から地質学の常識とされるタブーに切り込んだ内容になっている。

「地質学における微量エネルギー元素転換」の中でケルヴランはこの論文の冒頭部を引用して、G・シューベルは1945年の原子爆弾を想起させるモロッコの花崗岩の調査から原子核パリンジェネシスを思い付いたと記している。たしかにこの論文はモロッコの花崗岩体を研究対象にしているが、原爆に関する記述は全く存在しない。これは地質学に無知なケルヴランがG・シューベルの論文から引用するプロセスで生じた誤った認識である。

それではG・シューベルがこの論文で示そうとした真実は果たして何だったのか。彼の後に続いてこの堅牢な鉱脈を掘り進めることにしよう。

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